株式会社クレディセゾン様は、クレジットカード事業を中心としたペイメントビジネス、不動産ローンやリースなどのファイナンスビジネス、そしてインド・ 東南アジアをはじめメキシコ、ブラジルを含む7カ国でのグローバルビジネスという3つの事業を展開しています。
カード会員に向けたEC事業を中心に展開するデジタルイノベーション事業部 デジタルサービス部では、ふるさと納税に関連するサービスも提供しており、ふるさと納税の紙のカタログやハガキのDM作成における校正作業の効率化のためオンライン校正ツールのZiflowを導入されました。デジタルサービス部 課長 鈴木泰明様、岩崎素直様、大島俊恵様に、導入のきっかけや導入後の効果を伺いました。
ふるさと納税カタログ制作での自治体との校正のやり取りを効率化
デジタルサービス部では、サイト内の各サービスの利用に応じて「永久不滅ポイント」などのポイントが貯まる「セゾンポイントモール」、ポイントを使ってアイテムを購入できる総合通販サイト「STOREE SAISON(ストーリー セゾン)」を手がけています。
2020年に「セゾンのふるさと納税」というサイトを立ち上げ、ふるさと納税事業にも進出しました。このふるさと納税の紙のカタログを作るときに、自治体との確認作業がスタッフの相当な手間になっていました。
PDFファイルをメールで送って赤入れしてもらうのですが、戻ってくる指示がExcelだったりPDFだったり、メール本文に内容が書かれていたり電話だったりと統一できていませんでした。修正箇所を整理するだけでもかなりの時間を要していました。
また、30〜40の自治体に加えて、社内を含めると60人ほどが関わるため、関係者の多さもこれまでのEC事業では経験がなく大変な要因でした。
導入の決め手は校正者のアカウント作成が不要なこと
このような状況を改善するツールがないかと探していたところ、オンラインの校正ツールがいくつかあることを知りました。比較検討した結果、Ziflow導入の最も大きな決め手となったのは、校正する側のアカウント作成が不要だという点です。
他社製品では、校正者用のアカウントも作る必要がありました。Ziflowの場合は、招待したいメールアドレスを指定するだけで、システムから直接、校正用の画面を表示できるリンクが送信されるため、リンクを開くだけで校正作業ができます。多忙な自治体の方々に「この校正ツールを使うのでアカウントを作ってください」とお願いして使い始めてもらうのは厳しいと感じていたので、これは大きなポイントでした。
約8割の自治体でZiflowを使った確認作業を実現
Ziflow導入後、簡単なマニュアルを用意して説明した上で、約8割の自治体に使っていただけるようになりました。以前はバラバラだった修正指示が集約されて、Ziflowを見るだけでどこを修正すべきかわかるようになり便利です。メールに校正ファイルを添付して送る作業は煩雑なためミスの可能性が高くなる作業ですが、これらが簡略化されたのがありがたいです。また、自動でリマインドの通知がメールで送られる機能も重宝していて、こちらからメールや電話で催促する必要もなくなりました。
作業時間の計測はしていませんが、修正内容をまとめる作業や、メールや電話でのやり取りには想像以上に時間がかかっていたので、Ziflowの導入によりおよそ半分程度に作業時間を削減できたと言っても大袈裟ではありません。現在はカタログではなくハガキのDMに媒体が変更されましたが、ふるさと納税では、返礼品の在庫がなくなったり寄付金額の変更も多いため、Ziflowで管理することで迅速なやり取りができるようになり助かっています。
また、社内での確認作業が効率化されたのもうれしい点です。検収、修正したらチェックを入れることで、OKかどうかの確認が楽になりました。また、コメント機能によって「こちらの方が良いのでは」といったやりとりもしやすくなりました。コメントにさまざまな添付ファイルをつけられるのも便利で、画像で指示できますし、Excelファイルを添付する場合もあります。
日本語でのサポートによって海外製ツールでも安心して使える
Ziflowは海外製のツールですが、Tooを通して導入したことで日本語でのサポートがあったのは非常に大きいです。セキュリティチェックシートの記入は海外の企業と直接やりとりをしたら大変な手間になったと思いますが、Tooが間に入ってくれたことで、スムーズに進められてありがたかったです。導入当初には、校正の際にほかの自治体が掲載する情報やメールアドレスが見えないようにする方法など、さまざまな要望について相談させていただきました。
製品自体の機能面も充実していて、最近社内でのセキュリティ要件が厳しくなってきていましたが、シングルサインオンが使えるなど社内の基準をクリアできたことも導入を決めた理由となっています。
メール広告やウェブページの校正にも利用
そのほか広告のチェックにもZiflowを使っています。広告には紙のDMとHTMLメール、テキストメールがありますが、ふるさと納税とは逆で我々が校正する側となります。Ziflowにデータをアップロードしてコメントを残すようになってミスの見落としが軽減されました。
広告の校正作業は2人でおこなうのですが、Ziflowの導入により同時に校正できるようになり時間に余裕ができました。従来は、あとで作業する人に順番が回ってくるのは締め切り当日ということもありました。
また、ふるさと納税のキャンペーンページやマイナポータル連携の解説ページなど、さまざまなウェブページの制作にもZiflowを活用しています。デザインの初期の段階から最終的にウェブページに組み上がったものまで、すべてZiflowで校正・確認作業をおこなっています。特に年末に向けてキャンペーンページ制作がたくさんありますし、外部の制作会社のデザイナーやコーダーとのやり取りを一貫してZiflowで管理できるのは導入後の大きなメリットとなっています。
将来的にはSNSの投稿内容の確認作業にも
フットワークの軽いわたしたちの部門が先進的なツールを最初に導入し、その効果を実証できたことは良かったと思っています。将来的には社内のほかの部門にもZiflowが導入されていくことで、全社で効率化を高めていくことができると考えています。
クレディセゾンではYouTubeやTikTok、Instagramなど、さまざまなSNSアカウントを持っていますが、それらの投稿内容の確認作業にもZiflowを利用して一括管理できると便利なはずです。動画のチェックでの利用にも期待しています。
※記載の内容は2025年1月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。