- ICTを積極的に教育に取り入れることで、システム化された学校運営を意識。
- 密にコミュニケーションが取れ、十分な保証期間がある販売代理店としてTooを選択した。
- Tooの新入生向けiPad販売代行サービスを活用することで、iPadを生徒に届けるまでのプロセスが短縮された。
- 生徒が使うiPadはJamf Proで設定。管理するiPadの台数が多いほど必要な作業量が減るのではないか。
- iPadの活用で、特に生徒のプレゼンテーションスキルがとても上がったと感じている。
- 部活動の試合をiPadでご家族に配信。自宅からお子様の活躍を見られるのは大きなメリットと感じている。
- 効率化だけでなく、生徒一人ひとりとコミュニケーションが取れる授業づくりを目指していきたい。
成立学園中学・高等学校様は、創立97年を迎える伝統校です。6年間の中高一貫教育で、知識習得型の学びである「見える学力」と自己探究型の学び「見えない学力」の両輪を鍛える学習環境を提供されています。今回はICT教育促進のため、生徒向けのiPadをTooの販売代理プログラムで導入されました。導入の経緯や効果を、Data管理部長 宇田川知己様、Data管理部(中学担当) 諏訪幹人様、Data管理部(高校担当)浅尾紗也香様に伺いました。
学校運営のシステム化で対生徒の時間を生み出す
本校ではスローガンとして「文武両立」を掲げています。「道」として勉強や部活動を極める前に、日々の生活を大切にしながら、それぞれを両立しようという意味が込められています。また、ICTを積極的に教育に取り入れることで、システム化された学校運営を意識しています。例えば授業中は紙のプリントを配るのではなく、事前にアップロードしたデータを生徒にダウンロードしてもらいます。印刷や配布にかかる教員の処理時間を減らし、生徒と向かい合う時間を生み出す工夫をしています。
本校では生徒の学習にiPadを導入して7年ほどになります。以前は他の販売代理店からiPadを購入していましたが、2020年の新型コロナウイルスの流行で納期に大きな影響を受けました。iPadを一番必要としている休校要請が出された時期に納品が間に合わず、生徒個人が所有しているスマートフォンでオンライン授業をおこないました。また、従来付帯していたiPadの修理サービスの保証期間の短さも課題でした。密にコミュニケーションが取れ、十分な保証期間がある販売代理店を探していたところ、教育関連の展示会でTooさんと出会いました。
iPadの手配から納品、修理サポートまでTooに一任
TooさんはAppleの正規取引店Apple Value Added Resellerということもあり、iPadについての情報をスピーディーに提供してくれました。保護者様に正確な情報を届けられるという点でも安心できました。また、2021年度は当初iPadを400台納品の予定でしたが、入学する生徒数が増え急遽500台に変更しました。その際も真摯に対応いただき本当に助かりました。
また、iPadを生徒の手元に届けるまでのプロセスも短縮されました。今までは、保護者様に申込書をお渡しして記入してもらい、教員が回収し、切り取って、枚数を数え提出し…と非常に多くのステップを踏んでいました。Tooさんの新入生向けiPad販売代行サービスを活用することで、教員側は案内のパンフレットを保護者様にお渡しし、申し込みの結果を確認するだけになったのです。購入サイトの立て付けや商品の手配、納品までTooさんが担ってくれています。
iPadの保証サービスには「Tooあんしんパック」を付帯しています。自然故障以外も修理対象のうえ、保証期間は5年なので満足しています。修理に出す場合、従来は学校側でデバイスを預かって梱包し、伝票を書いていましたが、それらもすべてTooさんにお任せできるようになったため、手間がとても少なくなりました。
膨大な数のiPadはJamf Proで一括管理
生徒が使うiPadの設定は、Appleデバイスの管理専用のMDMサービスJamf Proを導入しました。Jamf Proであれば、グループを作成しデバイスを登録すれば管理できてしまうので、管理するiPadの台数が多ければ多いほど必要な作業量が減るのではないかと感じています。デバイス自体を壊してしまっても、生徒のグループに再度登録すれば今まで通りの設定に戻すことができます。
Jamf Pro導入にあたっては、専用のトレーニングJumpStartを受講しました。受講の直後にiPadのパスワードを忘れてしまった生徒がいたのですが、トレーニングを受けていたことで少ないデッドタイムで対応できました。「とりあえず方法はわかる」という状態だったのがとても安心できました。
iPadの活用で生徒の創意工夫を促す授業展開が叶う
さまざまな授業でiPadを活用していますが、特に生徒のプレゼンテーションスキルはとても上がったと感じています。プレゼンテーションは、iPadに初めから入っているプレゼンテーションアプリkeynoteでグループごとに資料を作っています。生徒同士で操作方法を教え合いながら作業をしたり、図やイラストをメインで使用した資料をもとに、自分の言葉で説明できる生徒が増えました。
英語ではリスニングやスピーキング、ライティング、リーディング、4技能すべてにiPadを活用しています。例えばスピーキングでは、宿題として教科書の音読をiPadに録音してもらい、その点数をテストに加算するなどの運用をしています。これによって生まれた時間で、対面でしかできない課題をこなせるようになりました。
社会科の授業では、従来は教員の板書を生徒がノートに書き写すのが一般的でした。しかしそれでは、集中して授業を聞くことができません。iPad上で資料を一斉に共有することで、教員は板書の手間がなくなり、生徒も授業の理解に専念できるようになりました。配布した資料には自由に書き込みができるので、ネット上で歴史上の人物の顔写真や美術作品を調べ貼り付け、自分だけの資料集を作っている生徒もいます。時間短縮のだけでなく、生徒の創意工夫にもつながりそうです。
保護者や教員の煩わしい作業を軽減
成績表もiPadで配布しているため、印刷の手間や生徒が紛失する心配もなくなりました。三者面談の予定もカレンダー機能を使って保護者様に予約を入力してもらいます。保護者様の入力を待てば自然とスケジュールが組み上がっていくので、教員の業務を一つ減らすことができました。
また、現在コロナウイルスの影響で、部活動の試合をご家族が観戦することができない状況です。その打開策として、試合の様子をiPadで撮影してZoomやYouTube Liveで配信しています。画質などの問題はありますが、ご自宅からお子様の活躍を見ることができるのは大きなメリットなのではないかと感じています。
生徒一人ひとりと向き合う「マンツーマン」を実現したい
学習環境の個人差をなくし、iPad1台あればどこでも勉強できる体制を整えていきたいです。iPad導入当初に現理事長は、「マンツーマン」というキーワードを重視していました。教室での授業は教員1人対生徒30~40人です。しかし、iPadを活用することで、課題の進捗や苦手部分もリアルタイムで把握できます。効率化だけでなく、生徒一人ひとりとコミュニケーションが取れる授業づくりをこれからも目指していきたいです。
また、生徒にとってiPadは、文房具と同じようにあるのが当たり前の存在です。彼らが社会に出たときに、こうしたツールを使いこなせることは必須になっていきます。私たち教員もそうした変化を常に意識しながら、授業を展開していきたいと思います。
※記載の内容は2022年3月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。