よつ葉乳業株式会社様は、「北海道のおいしさを、まっすぐ。」というコーポレートスローガンを掲げ、北海道の酪農家と全国のお客様との架け橋として、牛乳及び乳製品の製造・販売をされています。今回は、製品のパッケージ校正を効率化するために、サブスクリプション簡易画像比較検査ソフトウェアのHallmarkerElementsを導入されました。導入の経緯や効果を、営業統括部 商品開発グループ 係長 小柳房代様と、大下裕太郎様に伺いました。
こだわりの製品を企画する商品開発グループ
小柳様(以下、敬称略):
私たちの部門では商品の企画を担当しており、商品の味やパッケージデザインの方向性の決定など、内容は多岐にわたります。パッケージに関しては、デザインの制作や、表示情報の作成、版下の確認などの業務があります。
大下様(以下、敬称略):
半年に1回新商品を出すタイミングでは、パッケージ制作に関する校正作業が増えて忙しくなります。パッケージのデザインや表示を制作したら、外部の資材メーカーさんに版下の作成を依頼し、その版下と弊社が作成したデータに違いがないかをチェックします。また、商品をリニューアルした際には、過去の版下と比較して意図していない変更が生じていないかを確認します。以前はこれらを、複数人が目視で確認していました。
目視による商品パッケージの校正には時間と精神的な負担がかかっていた
大下:
版下の校正は、文字の正誤だけでなく、位置がズレていないかなども確認する必要があります。これまでは、トレス台を用意して版下を透かして比較したり、定規で測って確認していました。パッケージを大量生産する前の確認作業にあたるため、精神的な負担を感じることもありました。
小柳:
中でも牛乳のパッケージは、法改正への対応や、栄養成分などの数字、新商品の広告部分など、情報を定期的に変更します。このうちの一部を変更した場合でも、万が一のミスを防ぐためにパッケージ全体を確認します。間違えたまま商品が世の中に出てしまい法律に違反してしまうと、最悪の場合は商品を回収しなければいけないので、気が張る作業です。
そうした課題を抱えていた中でTooさんから、HallmarkerElementsを紹介してもらいました。他の製品は、ExcelやWordデータとデザインデータを比較できるものがほとんどなのに比べて、HallmarkerElementsは紙をスキャンしたアナログデータ同士の比較もできます。導入前にトライアルをさせてもらい、弊社のフローにマッチしており、デジタルで確認できるという点で精神的にとても楽になったのを実感しました。近年の、業務効率化に役立つものは積極的に取り入れていく会社の方針も相まって、前向きに導入に至りました。
校正のデジタル化によって作業時間を短縮。人の目によるミスの見逃しを回避
大下:
導入後は明らかに業務効率化に繋がっています。以前は長いもので校正一つにつき30分はかかっていました。件数が5件、10件と積み重なってくると集中力が切れてくるので、途中で休憩を挟むこともありました。入稿データと版下など、2つの原稿が同じかどうかを確認する工程では、HallmarkerElementsを活用するようになってから、30分かかっていた校正が体感で10分ぐらいになりました。現状は人の目での確認も併用していますが、平均して確実に2/3は時間を短縮できています。
デジタルで検査するため、思い込みによるミスの見逃しを回避できる点でも効果が大きいと考えています。また、検査をした後はHallmarkerElementsで発行できる検査証を付ければ、ミスがないことを上司に一目で伝えられます。
小柳:
HallmarkerElementsは、ネット認証で複数のデバイスにアプリケーションを入れることができます。1つのライセンスを複数人で使い回しできるのがありがたいです。使い方次第ではテレワーク中に検査できるのも魅力です。
パンフレットの校正にも活用。細かな差異が確実に検出された
小柳:
お取引先様にお渡しするデジタルの商品パンフレットの校正にも、Hallmarker Elementsを使っています。商品の改廃に合わせて春と秋の年2回外注して作成し、修正箇所が確実に反映されているか、前回と変わらない情報は同じかどうかを校正しています。
以前はパッケージ同様、目視でチェックしていました。全商品掲載されているためページ数が多く、何度も見直すため時間がかかっていました。現在は、以前と変わらない箇所の確認はHallmarkerElementsの検査に任せ、変更箇所を人の目で重点的に確認する運用に変わり、とても楽になりました。
商品パンフレットは文章や商品画像が多く、校正には時間と集中力が必要でしたが、人の目では見過ごしてしまいそうな軽い差異もHallmarkerElementsの検査によって一発で発見することができました。
捻出された時間を新商品の企画につながる業務に充てたい
大下:
Tooさんには 導入時に、HallmarkerElementsの検査設定を弊社の業務に合わせて調整してもらいました。かなり細かい要望でしたが、しっかり全部応えてもらいました。また、使い方の説明会を開いてもらったので、そこで操作方法をマスターできました。UIも直感的に理解できるものなので、課内のメンバーは問題なく使用できています。
私たちの部署では、よりよい製品を作るために市場調査をおこなっていますが、これまでは版下の確認業務に追われてなかなか時間を割くことができませんでした。校正業務が効率化した分、新商品の企画に繋がるような、クリエイティブな業務に時間が取れていくようになると期待しています。
※記載の内容は2023年9月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。