クラシエ株式会社様は、「夢中になれる明日 Kracie」をスローガンに掲げ、スキンケアやヘアケア商品、基礎化粧品などの開発や製造、販売をされています。今回製品のパッケージ制作に、検査・検版ソフトウェアHallmarkerをご導入いただきました。導入いただいた経緯や効果を、品質保証部の鎌田加奈子様に伺いました。
導入の背景
弊社では扱っている商品の数が非常に多く、かつ検査対象にはパッケージだけではなく、ポスターや店頭に置くポップも含まれます。また、部員は他の業務も抱えているため、検査にあたることができる時間には限りがあります。多い時だと1日に50件以上の検査をおこなう必要もあり、目の前にデータが山積みにされると精神的なプレッシャーを感じることもありました。
万が一ミスが起こると、最終的には製品の回収につながる場合があります。お客様はもちろんのことお取引先様や、営業部門をはじめとした社内全体にも迷惑をかけてしまいますし、想像以上のリスクがあります。業務を効率化させる手立てがないか探していたところ、Tooさんからご紹介いただいたのがHallmarkerでした。
Hallmarkerならアナログ対アナログの検査も可能
社内で扱っているデータは、7〜8割が紙媒体の原稿をスキャンした、いわゆるアナログなものです。何社か検版システムを紹介してもらいましたが、アナログ対アナログで検査できるシステムがほとんどなく正直諦めていたところでした。Hallmarkerをトライアルで試してみたところ、アナログデータも対象物として検査できる点が非常に魅力的で導入の決め手となりました。
他から紹介いただいた製品ですと、弊社の業務フローを検版システムに合わせなければいけない印象を受けていました。しかし、Hallmarkerは私たちの業務に歩み寄ってくれる点で、巡りあえて本当に良かったと思います。実務に直結する使い方のイメージが掴めたので、大きな障害はなく運用まで至ることができました。
作業時間の短縮を叶えながら、誰でも均一な検査結果が得られる
導入後は、ダブルチェックにかかる時間が圧倒的に短縮されました。以前は完全に目視でおこなっていたこともあり、1人あたり1品5分から10分かかっていました。また、締め切り直前には膨大な量を検査する必要がありましたが、Hallmarkerを使うと数分でサクサク検査が終わるので負担は明らかに減りました。
経験によるところが大きい業務ですが、誰でも均一な品質で検査できるようになりました。また、目視での検査だと、「もしかしたら見落としているかも」と常に心のどこかで思いながらの状況だったのが、Hallmarkerを導入すると安心感にもつながります。そういった意味で、精神的な負担も軽減されたと言えます。
テレワークでもダブルチェックが可能に
また、一番恩恵を受けているのはテレワークでもダブルチェックができるところです。今までですと、複数人体制で出社して紙に印刷したもので検査をおこなっていました。導入後の社内での運用としては、出社している社員が印刷物などをスキャンして、アナログデータをHallmarkerに読み込ませます。そしてテレワークの社員がHallmarkViewerを使い、自宅から検査結果の確認をします。
コロナ禍ということもあり、急な対応を要する案件はどうしても出てきてしまいますが、Hallmarkerの導入でテレワークでも即日対応ができるのは利点だと思います。また、検査証をさまざまなパターンで発行できる点も助かっています。回覧承認作業がHallmarkerで完結するので、検査結果の確認や提出のために出社する必要がなくなりました。
その他には、自動位置合わせができる機能がとても便利です。他社製品はその調整が難しかったのですが、Hallmarkerは検査対象のレイアウトや向きが違っても、簡単に範囲指定ができます。また、ボタン一つでスムーズに操作できるので、デジタル製品に苦手意識がある社員でも抵抗なく扱うことができます。
デジタル化の普及を推進
ゆくゆくは、社内のデジタル化を進めてデジタル対デジタルで検査できるようになるのが理想です。急に制作フローを変えるのは難しいですが、Hallmarkerであればアナログ対アナログ、アナログ対デジタルなど、さまざまなパターンで検査ができるので段階的にシフトチェンジすることができます。
今までは机に向かいながら検査をおこなっていましたが、Hallmarkerを使うことでPCのモニターに検査結果が表示されるので、他部署の社員が気にかけてくれるようになりました。「実はデジタル検版を使っていて」と会話をすることで、「それなら紙でなくデジタルデータを持ってこよう」という話につながることもあります。デジタル対デジタルで検査する仕組みづくりにつながる、社内啓蒙になるのではと思います。
紙媒体のデータが多い中でHallmarkerの設定をするTooさんは苦労されたと思いますが、きめ細かくサポートしてくださったので非常にありがたかったです。困ったことがあれば気軽に相談できる環境を作ってくださった上に、すぐにレスポンスをいただけたので助かりました。
生産工場への導入も視野に入れて業務の効率化を図る
データのデジタル化は積極的に進め、さらなる効率化を目指していきたいです。また、現在、生産工場における検版は紙媒体の目視チェックが中心のため、紙媒体にハンコを押して生産工場へ送付する作業が必要です。生産工場にもHallmarkerが導入されれば紙を送るコストも時間も削減されますので、ゆくゆくは他拠点にも展開できればと思います。
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※記載の内容は2021年7月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。