学校法人 恭敬学園様は、多様な芸術科目を設ける、通信制および単位制の高校です。北海道から福岡まで6拠点にキャンパスを構え、全国で個性溢れる創造力を育成するための学びを展開されています。
今回、生徒と教員が使うiPadを CellularモデルからWi-Fiモデルに切り替えられました。切り替えられた背景や導入後の効果について、学園長の田中智様に伺いました。
芸術科目を豊富に展開し、一人ひとりに合ったカリキュラムを提供
一般的な学力というと偏差値や学習に関することが多く挙げられますが、恭敬学園ではこれらのみではなく、生徒の取り組む姿勢や表情も学力であると捉えており、「表情もまた学力である」を理念に掲げています。多様性が認められる時代になり、一人ひとりにあったカリキュラムを提供できる学校が求められる中、恭敬学園は芸術科目を履修できる数少ない高等学校として、日本で先駆けて取り組んできました。
マンガ・イラストや、美容・美術などの芸術科目を豊富に展開しています。卒業に必要な74単位中、20単位を生徒自身の興味のある専門分野に充てることができ、高等学校の単位として認められることが特色です。各機関や企業などからの依頼で、実際に使われる商品の開発や開催されるイベントの企画に取り組んだり、コンテストや大会にも積極的にチャレンジし、実践的な経験を取り入れることにも注力しています。
95%の家庭がWi-Fi環境を完備。通信量の制限がなく、コストカットできるWi-Fiモデルに切り替えた
オンライン授業を取り入れるようになってから、生徒・教員が1人1台iPadを所持する体制を導入しました。家庭にWi-Fi環境がなくても使えるように、また遠くから通う生徒が通学中にもiPadを使えるように、最初は Cellularモデルを選びました。
しかし、使用状況のレポートを見返すと、通信量の制限があることから、生徒たち自らiPadの活用を制限してしまっていることがわかりました。また、各家庭にアンケートをとったところ、95%の家庭でWi-Fi環境が整っていることがわかりました。
教材などさまざまな教育費が重なる中で、少しでも家庭の負担を抑えるためにも、 Cellularモデルよりも安価なWi-Fiモデルに切り替えることを決めました。
iPadをフル活用し、柔軟な授業体制を実現
意図せずモバイルデータ通信下でiPadを使用し、あっという間に通信量が消費されてiPadが使えなくなってしまうことは、生徒の学びや創造性が狭められてしまう可能性がありました。 Wi-Fiモデルにしたことで、多様な場面でiPadをフル活用し、柔軟な授業体制を実現できていると考えています。
普通科目では、全国で週に1回オンライン授業を実施しています。オンデマンド授業も用意しており、生徒がiPadでいつでも授業を見返せる環境を整えています。また、漫画家の先生や声優の先生など各業界のプロの方に、現地からライブ配信で芸術研修を実施いただき、生徒はそれぞれの場所からiPadで閲覧するといった活用もしています。
芸術科目は、学校独自に教科書を制作し、デジタルデータでiPadから閲覧できるようにしています。教員が紙で配布していた資料もiPadを介して生徒に配布したり、生徒同士でAirDrop(エアドロップ)機能を使って、芸術発表会の録画を共有するなど、ほとんどの情報とコミュニケーションがiPadに集約できています。
Too独自のサポートで、教員の校務や家庭の金銭的負担を軽減できた
以前は、学校が一括でデバイスの購入手続きをおこない、生徒へ配布していました。学費の一部として、各家庭から学校にお金を支払ってもらい、それらをとりまとめて販売元へお支払いをしていました。Tooには、当校専用のネットショップを設置いただき、生徒が学校を介さずに直接デバイスを購入できる仕組みを整えてもらいました。代金を請求したり、回収する作業がなくなり、校務の負担が軽減されました。
デバイスが故障した時にも、修理保証サービス「Tooあんしんパック」のおかげで、学校を介さずにデバイスの修理が完了し、スピーディに生徒の手元に届きます。以前は、学校を通して修理依頼をしており、教員にも負担がかかっていましたし、修理完了までにかなり時間がかかっていました。
デバイス購入の支払い方法には、「まなび応援!Apple専用分割プログラム」を選択肢の一つとして採用しました。入学時は他にも教材の購入で費用がかかるので、ご家庭の金銭的な負担を減らせることはありがたいです。
全国横断の授業を組み立てられる体制を目指す
生徒が増えていく中で、教員の人手不足が今後課題になってくると思います。人を採用するにも時間がかかりますが、今後、教員の所在に関わらず、全国横断で授業が組み立てられる環境を構築することで、解決できるのではないかと考えています。
1人の教員が全国の複数キャンパスへオンライン授業を配信したり、これまではリアルで開催することが多かった外部講師による研修も、今後は配信を通して全国の生徒が同じ内容を学べるような体制を目指したいと考えています。
近年、オーディションなどもオンライン開催が多く、生徒がiPadを使って受験する場面は増えています。通信量の制限なく使えるWi-FiモデルのiPadで、生徒が柔軟に参加形態を選べたり、多様な学びにアクセスできる環境を構築していきたいです。
※記載の内容は2025年1月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。