- Dropbox Businessが、UIやUXに優れており自社に一番フィットした。
- 利用方法や機能についてユーザーに十分な周知ができておらず、組織的な運用・活用という点で課題を感じていた。
- Tooと対話を重ねながら、ユーザーと管理者双方が最適な運用を段階的に進めた。
- 外部データとのやり取りはDropbox Businessを推奨している。
- 管理者が柔軟に権限設定できるため、Dropbox Businessは組織での利用に優れていると感じる。
- ユーザーから利用に関して事前に気軽に聞いてもらえる環境をつくり、適切な提案をしている。
- さまざまなツールの導入をTooに一本化することで、特に契約周りのコミュニケーションコストを削減できている。
- 定型作業を圧縮し、社員が働きやすい環境づくりに注力していきたい。
株式会社ヤプリ様はアプリプラットフォーム「Yappli」によって、あらゆる企業へ新しいデジタル体験を提供されています。今回はオンラインストレージサービスDropbox BusinessをTooから導入するタイミングで、Too・Dropbox Japanと共に運用ルールを策定し、高いセキュリティレベルでの活用を実現されました。策定までのステップや今後の展望を、プロダクト開発本部 基盤部 ITグループ 原口猛様に伺いました。
Dropboxを安全に活用するために全社的な運用ルールを模索していた
ITグループではアカウントやデバイス管理に加え、業務効率化やそのための仕組みづくりにも注力しています。一方でスタートアップ企業ということもあり、これまでは業務の成長を優先してきた部分があります。成長スピードを維持したままセキュリティを確立することが、直近の大きなミッションです。
Dropbox Businessは私が入社する以前に導入され、さまざまなクラウドストレージサービスを比較した結果、UIやUXに優れており一番フィットしたと聞いています。SaaSを提供する弊社はデザインに力を入れているため、デザイナーからのニーズも高かったようです。しかし利用方法やサービスとして提供されている機能について十分な周知ができておらず、組織的な運用・活用という点で課題を感じていました。そのようなタイミングで、他社の活用事例などヒントが得られればとTooさんに相談しました。
Tooとの運用ルール策定ミーティングで業務に最適な設定を構築
Tooさん、Dropbox Japanさんと3社での運用策定ミーティングをおこないました。さまざまなユースケースを共有してもらい、ヤプリに合った設定を提案してもらいました。今までは自分から探す必要があった情報を、Tooさんから提供いただけるようになったのが大きく変わった点です。
運用ルール策定にあたり、現場ではどのような人とどのくらいの頻度でDropbox Businessを介したデータのやり取りをしているのか、全体アンケートを実施しました。当初の想定では、ルールを全社一律で実行することを検討していました。しかし回答結果を受けて、いきなり運用方法を大きく変更することに抵抗を感じるユーザーが多いことが分かりました。また、セキュリティを高めるためだとしても、お客様とのコミュニケーションにも影響を与えます。管理者都合を優先した結果、利用者が抜け道を探すような状態にはしたくありませんでした。
まずはフォルダ構成に関してTooさんご提案の設定をベースに、組織をマッピングしたフォルダ構成と、組織横断型のプロジェクトのフォルダ構成の二つを立て付けました。ユーザーと管理者双方が最適な運用を、対話を重ねて段階的に進めていきました。
セキュリティの担保と現場での柔軟な活用を両立
これらの試行錯誤を経て、現在外部データとのやり取りはDropbox Businessを推奨しています。Dropbox Businessには、ファイル収集に便利なファイルリクエストや、大容量のファイルも一つにまとめて転送できるDropbox Transferなど、社外共有に便利な機能が数多くあります。ルールを厳しくしてしまうとこれらの機能を使いこなせなくなる可能性もあるので、柔軟性を重視しました。シンプルなUIながら管理者が柔軟に権限設定できるため、Dropbox Businessは組織での利用に優れていると感じます。
プレビューのみを可にしたい場合、ダウンロードも可にしたい場合、共同編集をしたい場合など、それぞれで適切な共有方法は変わります。社員へのヒアリングを経て、それらの使い分けの浸透にはまだ至っていないと感じたので、これから注力していきたいです。
また、厳しい制限をかけていないからこそ、何かあった時の解決策として、 Dropbox の強みである豊富なAPIを活用しています。 ITグループで確認が必要なパターンをAPIで定期的に抽出して、Slackに吐き出させてチェックするなど、可能な限り自動化を進めています。
社員に向けた啓蒙活動を積極的に実施
ITグループでは昨年春頃からZoomで気軽に参加できるオンラインでの相談部屋を毎週開催しています。
Slack上でいつでも質問できる環境はありますが、今まで接点がなかった人にいきなり込み入ったことを聞くのがハードルに感じる人もいます。Zoomに入って顔を合わせることで、気軽に質問できるようになる、という関係性を構築できるようになりました。また、「こんなことを考えているけれど、やっても問題ないか」と、事前相談をしてもらえるようになりました。事前に聞いてもらうことで、こちらも適切な提案ができます。開催当初はツール・サービスに関するトラブル・使い方についての問い合わせメインでしたが、最近では業務効率化やセキュリティといったテーマでの相談も増えてきています。
定型作業を効率化。働きやすい環境づくりに注力したい
TooさんからはMacやアドビ製品などさまざまなツールを導入しており、Dropbox Businessの契約に関しても窓口が一本化できています。特に昨今、業務にかかる手段や工数を見直して、生産性を上げる攻めの活動をしています。契約周りのコミュニケーションコストを削減できるので、非常に助かります。
今後のDropbox Businessの運用に関しては、全従業員に対し、適切なシーンで適切な選択肢がある環境を整えていきたいと考えています。また、組織が拡大する中でITグループだけでの個別対応では限界があるため、各現場に知識がある人材を育成していきたいです。そのためには、Dropbox Businessをどう活用すれば業務を効率化できるのか、きちんと伝えていく必要があります。定型作業を圧縮し、社員が働きやすい環境づくりに引き続き注力していきたいです。
※記載の内容は2022年3月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。