株式会社ハドル様は、東京都渋谷区神宮前にオフィスを構える、社員数7名の広告制作プロダクションです。幅広い業界業種のお客様の悩みごとに向き合い、媒体に拘らず、クリエイティブによる問題解決を提案されています。「職場環境を整えるのは……社員を思う気持ちです!」と話されるのは、株式会社ハドルの酒田様。制作業務のワークスタイルを変革するべく、ITツールの導入や制度の整備に積極的に取り組まれています。その一環として、2017年春よりクラウドストレージ「Dropbox Business」を導入されました。 スタッフの中には同ツールを活用しつつ、デザイン制作の仕事と育児を両立されている方もいらっしゃいます
自由な場所で働ける環境づくりの必要性
導入のきっかけ
以前は、制作データの管理を個人に委ねていました。Tooからクラウド化の提案を受けた際も、セキュリティ面から考えて『いつかやらなきゃな』という意識はありましたが、後回しになっていました。具体化したのは2016年夏。きっかけは、子育て中のデザイナーが新たに入社したこと、同時期に別のデザイナーから出産の報告を受けたことです。今後、彼女らが育児と仕事を両立する上で、子供の急な体調不良などで、在宅ワークをする場面もあるだろうと。これを機にクラウド化を進め、オフィス以外の場所でも、仕事ができるように整備しようと決めました。Dropbox Businessは、会社としてのセキュリティを考慮し、ソフトウェアの操作性で選びました。
ツール導入に併せた制度整備
Dropbox Businessの導入ありきで、制度も整備しました。これまでの勤務体系に加えて、時短の勤務体系を選択可能にし、月21時間までの在宅勤務をOKにしました。また併せて、MacBook Proを共有端末として導入し、在宅に限らず、自由な場所でテレワークをできるようにしました。社員の自宅環境を整えようかとも考えましたが、育児や介護に限らず、多様な人が働きやすい環境を整備したいと考えました。実は元々、『自由な場所で働くことで感性を磨いてもらおう』という構想があったので……クラウドストレージとモバイル端末の導入によって、同時に実現することができました。
クラウドストレージの活用で仕事の共有、連携がスムーズに
全員が制作データをDropbox Businessに集約
子供が急に熱を出した……といった事象は、運良くまだありません。とはいえ、いざというときの環境が整っていることは、働き続ける上で非常に心強いです。現在は、全員が制作データをDropbox Businessに集約するようにしています。これにより、案件担当者の不在時にも、お互いに仕事をカバーできる安心感があります。一箇所に集約されていることで、該当データを探す手間や、最新バージョンはどれだろうと迷う時間のロスが無くなりました。ダイレクトにアクセスできるので、通常の仕事の連携も早くなりました。また自宅にいても、DropboxのiOSアプリ経由で、仕事の進行状況を知ることができます。仕事の流れを事前に共有しておけば、必要に応じてオンタイムにデータを確認できるのが助かります。
ソフトウェアの操作に迷うことは特にありません。ですが、共同制作など、まだ活用できていない機能も多いので、便利に使える機能をどんどん覚えていきたいです。
毎朝仕事の予定を共有し、リアルでのコミュニケーションも活発。少人数で効果的に仕事をするため、連携を大切にされています。
バージョン履歴機能が活躍
他のデザイナー様からは、制作の過程で、バージョン履歴の機能を便利にご活用いただいたお話を伺いました。クライアントからの指示を受け、制作データをモノクロに変更。その後、再度カラーに戻して欲しいという要望を受けたとのこと。「思わず悲鳴を上げました……。」とおっしゃっていましたが、バージョン履歴の保存機能により、無事に加工前のデータを復元することができたそうです。
※Dropboxでは30日間、Dropbox Businessでは120日間、ユーザーのファイルのバージョン履歴を保存することができます。
「多様な働き方」を無理なくスタートできた
Tooは、我々の制作環境であるMacや複合機の仕様にも詳しいので、それらに関して丸ごとお任せしています。“多様な働き方”というキーワードでも相談に乗ってくれ、他社の先進的な取り組みの情報、ワークスタイルを変えづらい業種に向けても、様々なアイディアを提供してもらって助かりました。Dropbox Businessについても、我々の環境を踏まえて、無理なくスタートできるものを提案してくれました。
職場ハリネズミの「よう君」。社員の皆さんに先駆け、勤務時間を自分で決めるスーパー・フレックスタイムを導入している。
今後の展望
データ共有によって、新たに見えてきた課題もあります。これまではデータを個人管理していたので、制作データの形式やフォルダづくりなど、管理の仕方がバラバラでした。折角、データ共有が簡単になったので、管理方法の共通ルールをつくることで、可能なところは効率化していきたいですね。まだ活用できていない便利な機能も使っていきたいです。Dropbox Businessの導入によって、働く場所の選択肢が増えました。自分自身フットワークを軽くしていきたいと感じましたし、そういったことを考える良いきっかけとなりました。
会社として整備できるのはツールと制度まで。ツールをいかに活用していくかは、働き手次第だと感じています。実は弊社では、残業は最大21時までという制限を設けています。ただ時間短縮するのではなく、良いものを短い時間で作るため、ツールの活用も含めて知恵を絞ることも大切です。デザイナーを職場に縛り付けるのではなく、各自が働きやすい環境で働くことで、良い知恵が浮かぶこともあるでしょう。我々なりのデザイナーのスタイル、業務スタイルを確立するために、ツールを使っていきたいと考えてます。
TEL 03-5464-9840 FAX 03-5464-9841