住友生命保険相互会社様は、保険事業を通じて「社会公共の福祉に貢献する」ことを掲げ、お客さまや社会にとって 「なくてはならない」保険会社を目指されています。代理店事業管理部代理店業務サポート室では、保障内容や保険料が記されている保険設計書の文字校正に、ドキュメント差分検出ソフトウェア「Collate Pro」を導入されました。導入された経緯や効果について、川上様、平野様、村瀬様にお話を伺いました。
画像ベースの比較ツールでは限界を感じていた
私たちの部門では検査を基本的に目視でおこなっていて、必要に応じて他部署が所有している比較ツールを借りて検査をしていました。しかし画像ベースで比較をおこなうものなので、レイアウトなど文字以外の部分に少しでも相違があるとすべて不一致と検知されてしまい、妥協しながら使用していました。
目視での検査では、5、6人体制で一字一句声に出して読み合わせをしていました。メンバーとの時間調整や部屋の確保も必要ですし、保険設計書は10ページほどに渡り文字がぎっしり書かれているものもあり、多いときは2、3時間かかる場合もあります。体力も必要な作業となり、読み合わせの終盤は声が枯れていることもありました。これらの課題を抱えていたところ、同部門内の代理店業務スキル開発室でデジタル校正ツールをTooさんから導入していると聞き、文字校正に強いCollate Proをご紹介いただきました。
Collate Proなら異なるファイル形式、レイアウトでも検査が可能
弊社はウェブ上で作成するオンラインの保険設計書と、Excelで作成するオフラインの保険設計書があります。そのため、PowerPointやPDFなどの、異なるファイル形式で比較ができることを重視していました。ウェブ版とExcel版では、内容はまったく一緒ですが改行位置などのレイアウトが異なります。Collate Proは、レイアウトの違いは排除して文字の不一致箇所だけを検出できるツールという点でニーズに合致していました。他社製品とも比較しましたが、Collate Proの方が機能面で優れているということがすぐに分かりました。
検査の精度は保ちながら効率化。導入後すぐに効果を実感
保険設計書の作成作業は、保険商品の開発や改定に合わせて必要になります。作業のピーク時である新商品を発売するタイミングでCollate Proを導入しました。突き合わせ作業や新旧のデータ比較を限られた人数でおこないながら精度も担保できたので、以前の検査体制と比べてとても効率的になったと感じています。
初めてCollate Proを使うときは「見逃している箇所は本当にないのか」と、正直なところ不安に思っていました。最初は目視での検査も並行しておこないましたが、Collate Proで検出された箇所以外の修正点は発見されませんでした。
保険業界で抱えている課題として、扱う情報量が多い上に、同じ商品でも特約の付加などでパターンが複雑に分かれていることがあります。また、保険設計書には契約条件など重要な文言が記載されているので、万が一間違いがあると回収作業が必要になります。私たちが担う業務は商品がローンチされる前の最終工程にあり、精神的な負担もありながら時間に追われている状況でした。Collate Proの導入で注意すべき箇所に注力して検査できるようになり、保険設計書の審査時の読み合わせ作業がなくなったので、負担は明らかに少なくなりました。
他部門でもCollate Proが共通の比較ツールに
保険設計書の作成にあたり、システム部門の社員は保険金額などさまざまな数値の計算プログラムを作っています。その商品とは関係ないプログラムを通すことよって、予期せぬ表記がされる「デグレード」が発生してしまうことがあります。
Collate Proで比較することによって、意図しない変更が発生していないかを検査できるようにもなりました。システム部門も、以前は画像ベースの比較ツールをデグレード検証用に使うしかなかったので、共通してCollate Proを活用できるようになったのも良くなった点です。
契約書のリーガルチェックにも活用。目視よりも作業スピードが速くなった
最近は、保険設計書の作成だけではなく契約書の作成にも活用しています。過去に結んだ契約をベースに、似た内容の契約を他社と結びたい場合、過去の契約内容から改修します。その変更箇所を、Collate Proを使うことで検出します。法務部門がリーガルチェックをおこなう際に「なぜ変更したのか」を、検出された箇所を明示しながら条件を整理して提出できるため、論点の洗い出しに活用できます。目でおこなうよりも作業が速くこなせるようになり、とても助かりました。
在宅勤務でも保険設計書の開発作業が可能に
Collate Proはウェブブラウザーで使用できるので、在宅勤務で使える点も重宝しています。以前はオフィスにある専用端末でしかおこなえなかった保険設計書の開発も、導入後は在宅で作業できる環境が整い、出社する必要がなくなりました。ネットワーク負荷や処理速度も問題なく、スムーズに運用できています。
また、操作もとてもシンプルです。新ファイルと旧ファイルをアップロードしてボタンを押すだけで検査できるので、迷うところはありませんでした。トライアル時にCollate Proをほとんど触っていなかった職員も、問題なく使いこなしています。
デジタル化の恩恵を実感。業務のRPA化を促進したい
トライアル時も導入後も、疑問点や不安なことに対して、Tooさんにはレスポンスも早く丁寧に教えていただいたのでとても助かりました。デジタル校正ツールで非常に多くの実績があると聞いていたので、その点も安心できました。
保険業界にデジタル校正ツールは必須の存在なので、これからさらに広がっていく可能性は大いにあると思います。我々の業務でも、手を動かすだけで済む作業は減ってきているので、デジタル化の恩恵を感じています。Collate Proに限らず、部内の業務でRPA化も少しずつ進めていきたいと考えています。
※記載の内容は2021年7月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。