株式会社デザインフィル様は、ステーショナリーなどの企画、デザイン、製造を通じて生活を楽しくするアクセントを提供し、「デザインによる社会と文化への貢献」を目指されています。今回、校正業務を円滑におこなうために制作レビューツールBrushupをご導入されました。導入の経緯や効果を、クリエイティブセンターに所属する吉田真由美様に伺いました。
自宅にいても操作を覚えられる、シンプルなインターフェースを重視
クリエイティブセンターでは主に、文房具の企画や制作、デザインを担当しています。業務上、発生する多くの校正作業は、出力した紙を回覧してそれぞれの担当が確認するというのが基本的な流れでした。
しかし、新型コロナウイルスの流行で働く環境が大きく変わりました。当社では出社制限が設けられたため、従来のフローで校正をこなすには、日数が倍以上かかっていました。出力した紙を自宅に送付したり、写真に撮って校正指示を共有するなどさまざま試してみましたが、細かい製品が多いため余計な手間や時間がかかり、業務が煩雑になる一方でした。いかに業務を滞りなく進めていくかというところで、Tooさんの「校正ソリューション個別デモ会」に参加し、Brushupを紹介していただきました。
テレワークが基本となった当社では、すでにさまざまなシステムを導入していました。これ以上覚えることが増えたり操作が複雑だと社員の負担も増えますので、とにかくシンプルで使い勝手の良いツールを探していました。その点感覚的に操作できるBrushupは私たちにはぴったりでした。複数名でトライアルを受け、導入時にTooさんから講習を受けましたが、その後はマニュアルに頼ることもなく、スムーズに運用できています。アカウント数に応じた価格設定も相まって、すんなりと導入判断に至りました。
Brushupの導入で、テレワークでも校正作業が滞りなく進行
クリエイティブセンターの中でも、紙製品を扱うチームを中心に運用をおこなっています。現在は大きく二つの用途で活用しています。一つは、製品企画からフィニッシュまでの校正作業です。製品自体の校正だけではなく、パッケージや副資材などさまざまなパーツの校正作業が必要となります。もう一つは、製品の発売確定後に制作するカタログの校正作業です。文字や画像に誤りがないかの確認は紙で出力する必要がほぼなくなり、回覧作業はBrushupで完結するようになりました。出社制限が長引く中、自宅にいても校正作業をおこなえるようになり大きな効果を感じています。
メールでのやり取りを削減。修正指示の認識合わせがスムーズになった
Brushup導入前は、メールにPDFを添付して校正依頼をすることもありました。受信ボックスから履歴を検索し、メールを見つけたと思っても、誰の指示なのか最初の指示はどれだったのか非常に追いづらい状態でした。また、チームで動いているため複数人から校正済みのPDFがメールで返ってきます。いくつものPDFをダウンロードし、開いて確認する作業は時間がかかりますし、ミスにつながるのではないかと懸念していました。
その点、Brushupは赤字を入れると自動でナンバリングされ、誰の指示か時系列順に表示されます。加えて一つのレビュー画面に複数人で書き込むことができるので、修正指示を見逃すこともなくなりました。Brushup上でコメントができるので、メールや別のチャットツールでの連絡も必要ありません。校正レビューツールとして特化しているだけに、便利さを感じています。
校正紙と近い感覚で使用できるツール
現在、ほとんどのメンバーがPC上でBrushupを使っています。マウスで指示部分を囲んだり数字や文字も自由に書き込むことができるので、紙に近い感覚なのもいい点だと思います。文面の校正指示だけでは、認識のズレや「これで合っているのかな」と考え込んでしまうときがありましたが、レビュー画面にすべての指示が表示されることで正確な修正作業がおこなえます。ペンシルなどを使えばタブレット端末での操作にも向いているのではと思います。
外部とのやり取りにも積極的に活用したい
外部委託のデザイナーには、「企業コラボレーション機能」を使って製品の校正を共有しています。リンクを共有するだけで、ファイル形式にかかわらずウェブブラウザーでチェックできるのが便利です。社内でさらにBrushupが普及してきたら、ビジネスパートナーの企業様とのやり取りにも活用したいと考えています。今はまだメールにPDF添付で送付していますので、業務の効率化に期待しています。
講習会の実施で理解度がアップ。今後は制作進行管理の機能の活用も検討
導入前に、使用する社員を対象にTooさんに講習会を開いていただきました。Brushupにはガントチャートで制作スケジュールを管理できる機能もありますが、導入時は校正作業を滞りなくおこなうことがとにかく重要でした。そのため、講習会では進行管理の機能に関する説明はせず、校正に特化した内容で開催してもらいました。その甲斐あってか、社員の理解が進みスムーズに導入できていると思います。ゆくゆくは進行管理の機能も活用して、さらに効率的に運用できればと考えています。
校正作業自体の効率化に期待
新型コロナウイルスが終息したとしてもBrushupを活用して、校正スパン短縮などの効果も期待したいです。これまでの校正フローでは一つの校正紙を複数人で回覧していたため、校正期間に余裕をもたせていました。Brushupなら校正紙が誰かの手元で止まってしまう状況も回避できるので、校正期間も設定しやすくなりました。
また、紙の出力が圧倒的に少なくなったため、ペーパーレスにもつながっています。途中段階のやりとりはBrushupに履歴が残りますので、以前は必須だったプロジェクトごとのファイリングもほとんど必要なくなりました。
製品開発に限らずBrushupを活用したい
Tooさんは当社のデザイン環境構築に長く関わっていますので、業務内容を明確に把握してくれています。今回も、最適な提案がいただけるのではないかと期待を込めてご相談しました。導入後に生じた疑問点も、メーカーに直接問い合わせていただきすぐに回答があったので安心できました。フォロー体制もバッチリです。
今後は、クリエイティブセンター内でクリップなどのプラスチック製品を担当する成形品チームでもBrushupを活用できたらと考えています。また、広報やウェブサイトを作る部門もありますので製品開発に限らず、校正が発生する業務にはBrushupを展開していきたいです。
※記載の内容は2021年9月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。