「たねも、しかけも、つくります。」を掲げる、TOHOマーケティング株式会社様。エンターテインメントの最前線で培ってきた経験や映画・演劇の宣伝ノウハウをもとに、ひとつの「たね」から大きな「しかけ」まで提案、クライアントの課題をワンストップで解決するマーケティング会社です。
2017年12月のオフィス移転をきっかけに、いつでもどこでも快適に安全に仕事ができることを目指し、自席を持たないフリーアドレスと、コアタイムのないスーパーフレックス制度を採用されました。同時に、この働き方を支える情報共有基盤としてクラウド・コンテンツ・マネジメント「Box」を導入されました。
背景には、生産性向上とコミュニケーションの活性化を目的とした働き方改革があったそうです。移転プロジェクトを担当された、今井氏、朝比奈氏にお話を伺いました。
目指したのは、主体的に効率よく働ける環境
今井氏:
オフィス移転の話が上がったのは2017年の夏頃、これを働き方改革のきっかけとしようと考えました。移転前は一般的な島型のレイアウトでしたが、デスクの間に壁を作って隣の人とのコミュニケーションを遮断するような、そんな雰囲気がありました。生産性向上を考えたら個人プレーよりも、協力プレーで相乗効果を生み出すような働き方に変化していかなくてはいけません。オフィス移転を「ワークスタイルを変える(Change)ための機会(Chance)と捉え、意識と行動変革に挑戦する(Challenge)」、それらの頭文字をとって「C-project」と名付けた移転プロジェクトが立ち上がり、これが働き方改革となりました。我々はプロジェクトで、会社としてどう従業員を働かせるか、ではなく、今の時代のさまざまなITインフラを活用したら「従業員である自分は、どれだけ効率的に働けるだろうか?」を考えました。そこで見い出したのが、ABW (Activity Based Working)という、オフィス内外問わず、働きたいときに、いつどこで仕事しても良いという働き方です。
この実現に向け、どこでもオフィスと変わらずに仕事ができる環境をつくろうと、一部で導入していたBoxを全社導入しました。他のクラウドサービスとも比較検討しましたが、Boxが高機能でセキュアであることが決断の決め手でした。
容量無制限やプレビュー機能など、エンタメ業界と相性が良かった
朝比奈氏:
2016年にあった事業再編で、本社と、北海道、名古屋、関西、九州の各拠点が一緒になった折に、急遽、それまで使用していたファイルサーバーの代替になるストレージが必要になり、一足先に地方拠点ではBoxをデータ管理に利用していました。Boxを選んだのは準備期間やコスト面での理由もありましたが、エンタメ系の業界ではたくさんの画像や動画を使用する機会が多く、何より容量無制限であることに惹かれました。当時はまだ社内にクラウドへの抵抗感があり、「セキュアであること」「容量無制限で高機能であること」を話して納得してもらいました。
今井氏:
実際に、放送クオリティの動画素材を受け渡す場合など、お客様との大容量ファイルのやりとりにも便利に使っています。加えて、我々の場合は常用のアプリ以外でも画像や動画を扱うので、さなざまなファイル形式をプレビュー機能で表示できるのもありがたいです。
多機能なBoxで体制を整えたことで、会社としてシャドーITの禁止を明確に打ち出せました。働きやすい環境の整備と同時に、セキュリティリスクを考えればこれも重要なポイントです。
細かな容量管理や運用ルールから解放され、システム管理の仕事が変化
朝比奈氏:
一部導入時には使用方法について、地方拠点からの問い合わせに対応するのが大変でした。管理者である私もオンライン講習を受けて勉強しましたが、権限設定などは実務で使い慣れるまでは苦労しました。全社導入の際は、Tooの社員向けレクチャーが功を奏して、基本的な使用方法での問い合わせは少なくなりました。
自社サーバーを運用していたときは容量制限が限界に近づく度に、どのデータを削除するか、増設を検討するべきかいつも悩まされていました。Boxではデータを消す必要がないので、悩んでいた頃が嘘のようにデータ整理に時間をとられなくなりました。以前はファイル名やフォルダ構成をガチガチのルールで管理していましたが、検索機能によってそれも必要なくなりました。情報システム部にとっても働き方改革になりましたね。
Boxでペーパーレス化促進。働く場所が自由に、移動コストが軽減
朝比奈氏:
以前は、紙主体の文化だったので、社外からデータにアクセスできませんでした。そのため、朝早くオフィスで仕事をしてから外出、またオフィスに戻って仕事をするスタイルが基本でした。
Box導入とあわせてペーパーレス化を推奨したところ、最近は紙の書類が減り、Boxだけでどこでも仕事ができるようになりました。ワークスタイルの変化を実感しています。
今井氏:
働き方改革の目的には、非効率な移動時間や手待ち時間を減らしたいという狙いもありました。わざわざオフィスに戻ってこなくとも、どんどん外で仕事をしてくださいと社内規程も変えました。紛失やデータ流出対策の施されたテレワーク用端末を順次配布し、2019年頃までには一通りの環境整備が完了する予定です。今では承認をもらった上で、オフィスに出社しないメンバーもいます。仕事の進め方が変わって、最初は社員に戸惑いもありましたが、慣れるのもあっという間でした。移転のタイミングは好機だったと思います。
オフィス設計で仕掛けた、コミュニケーション活性化
今井氏:
いつでもどこでも快適に安全に仕事ができる、これを実現するのにBoxが最適でした。また、現在オフィスではフリーアドレスを採用し、席はアプリを使って毎日抽選で決めています。隣席の人が日々変わるので、自然とコミュニケーションが活発になりました。周囲からも話しかけやすい余裕のある4人席レイアウトが良い効果を生んでいます。コミュニケーションの活性化は成果として定量化しづらいですが、全社一丸となった頑張りもあり、他の東宝のグループ会社に横展開が検討されるほど、C-projectによる変化は高く評価されています。
私自身、移転を機に10年先のオフィスを考えました。10年後には島型の机はおそらく不要だろうと考え、現時点でのベストはフリーアドレスでした。究極はオフィスも不要になって、バーチャルな組織体でも良いかもしれません。会社としては、一体感を生むようなコミュニケーションができ、またどこでも社員が安全に快適に仕事をできるように、インフラを提供し続けなければいけないと考えています。
クライアントの課題を、映画・演劇の宣伝ノウハウを用いて解決するマーケティング会社。1963年の創業以来、「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」という東宝グループのミッションのもと、映画・演劇等の様々な広告宣伝に携わっています。2016年に「TOHOマーケティング株式会社」に社名変更。札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の5大都市に営業所を持つ全国組織です。
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