- 増え続けるキャラクター制作データの容量、物理サーバーと長期的コストを比較した結果、Boxを選択。
- Box導入前は常にストレージ容量が逼迫、定期的な削除作業を余儀なくされていた。
- キャラクターの制作データは会社の大切な資産でもあり再利用も多い。過去のデータをすぐに取り出せる環境になった。
- 社内はもちろん、複数ある取引先をBoxのフォルダに招待し共同で作業。海外の企業とも滞りなくプロジェクトが進む。
- 「Box Relay」にも期待。社内の簡易的な承認フローがBoxで完結できるので、事務的な業務も効率化されそう。
株式会社サンリオ様は1960年の創業以来、「みんななかよく」という企業理念のもと、人と人をつなぐソーシャル・コミュニケーション・ギフトやグリーティングカードの企画・販売、ハローキティなどの自社キャラクターのライセンスビジネス、テーマパーク事業など、幅広い事業を展開されています。今回は、日々増えるデータの安全・安心な管理のためにクラウドストレージサービス「Box」を導入されました。導入の経緯や効果を、総務部 IT推進課 長尾恵理香様に伺いました。
長期的な視点で見れば物理サーバーよりもBoxの方がコストを抑えられる
総務部 IT推進課では、基幹システムの運用、クラウドを活用したIT基盤の構築など、社内のワークスタイルにあったシステム推進をおこなっています。従来使用していた物理サーバーのリプレイス時期を迎えていたこともあり、このまま継続するかクラウドストレージサービスに移行するかの検討が始まりました。
当社は膨大なキャラクターの制作データを所有している上、Adobe Creative Cloudで作られているデータがほとんどなので、1ファイルごとの容量もかなり大きくなります。5年先10年先を考えても、データが減ることもなく、クラウドに集約した方がメリットがあるのではないかとなりました。さらに物理サーバーとBoxの長期的なコストを比較した結果、Boxの方が費用を抑えられることもあり、Box導入に至りました。
容量を気にせずに必要なデータをすべて保存できる
現在BoxのライセンスはMacユーザーを中心に付与していることから、ユーザーはデザイナーやプランナーが多くなっています。導入後一番効果を感じている点は、データ容量を気にしなくて済むようになったことです。以前はデータ容量がサーバーの上限ギリギリに頻繁に達してしまい、2週間に1回はデータ削除をお願いするアナウンスをしていました。複数人でデータを管理していると、ユーザー自身もどれを消していいか判断ができず、消去する作業にもとても時間がかかっていました。今は容量に関しては一切気にしていないので、肩の荷がひとつおりました。
デザイナーの効率的な働き方をサポート
Box導入を機に、データを徹底的に整理しました。特にキャラクターの制作データは、リメイクして商品を作ることもあるので、以前制作したデータを繰り返し使用します。会社の大切な資産でもあるので、半永久的に保管しなければいけません。ファイル名の付け方にルールを設けたこともあり、データを検索しやすくなりました。今後担当者が変わっても、必要な人が過去のデータを必要な時にすぐに取り出せる環境になったと感じています。
また、Boxはスマートフォンでも使うことができます。特にスマートフォンで撮影した写真が直接Boxにアップロードできる機能は、日々のリサーチで膨大な写真を撮影するデザイナーにとって非常に便利です。今まではAirDropでパソコンにデータを移し、そこから物理サーバーにアップしていましたが、何度もおこなうとなると非常に手間になります。デザイナーの作業効率も上がっていくのではないでしょうか。
外部とのデータ共有も安心・安全
長期プロジェクトではデータ量も膨大になり取引先も複数に渡るので、Boxの積極的な活用を勧めています。ユーザーをフォルダに招待し、共同作業ができるコラボレーション機能を活用することで、データを簡単に共有できるようになりました。また、制作途中のデータの漏洩は避けなければいけません。Boxはアクセス権のコントロールがフォルダごとに細かく設定できるため、その点も非常に魅力的でした。海外の企業とやり取りする部署もありますが、Boxを活用することで滞りなくプロジェクトが進みます。
データを瞬時にやり取りできる「共有リンク」も活用しています。リンクを送信するだけなので、後からメールでパスワードを送る必要もありません。社内はもちろん社外の取引先でも活用していますが、日々の業務の時間短縮につながります。
業務効率化や経費削減にも期待
Boxはクラウドツールなので、頻繁に新機能の追加があります。最近追加された、ワークフローの自動化を支援する「Box Relay」にも期待しています。社内の簡易的な承認フローがBoxで完結できるので、事務的な業務も効率化されそうです。
また、パソコン入れ替え時のデータ移行にも効果を発揮するのではないかと考えています。個人データをすべてBoxにアップすることでスムーズに移行が進み、作業時間が短縮されそうです。パソコン入れ替えにかかる時間は人件費です。経費削減の効果も今から期待しています。
Macやソフトウェアの知識も豊富なTooから導入を決定
Box導入にあたって他社と比較検討していたのですが、ヘルプデスクとして社内に常駐し社内環境にも詳しいTooさんからの導入を決めました。Boxはただ購入するだけでは使えません。データ移行の支援や勉強会の開催など、導入前後に丁寧なサポートがありとても助かりました。Tooさんにお願いしてよかったと、本当に感謝しています。
問い合わせ削減によって生まれた時間でさらに働きやすい環境を構築したい
現在サンリオでは、Office 365とBoxが大きなプラットフォームです。BoxはMicrosoftと非常に相性がいいと聞いているので、この二つを連携させてさらに効率的に活用したいです。
Box導入後、イントラにBoxサポートページを作成し、ユーザーが困った時にいつでも見られるようにしたことにより、IT推進課への問い合わせ件数が顕著に減りました。ユーザーがBoxを使いこなそうとすることによって、パソコンに愛着を持って自主的に学ぼうとする流れが生まれつつあると感じています。問い合わせ削減によって生まれた時間で、ユーザーに最適なツールを選定し、さらに仕事に取り組みやすい環境構築に注力していきたいです。
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※記載の内容は2021年12月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。