イオングループで高品質の家事支援サービスを展開する株式会社カジタク様。2011年には基幹系システムをクラウド化し、最先端のITツールを積極的に採用しています。2016年3月から情報共有基盤としてクラウド・コンテンツ・マネジメント「Box」を導入し、場所や時間にかかわらず迅速な社内コミュニケーションを実現しています。これまでITツールの検討/導入を進めてきた執行役員 森田氏に、Boxについてお話を伺いました。
2年前にBoxを導入
ストレージをクラウド化し、ファイルサーバーの不便さを解消
「オフィスの全焼」という苦い経験をきっかけに、クラウド化を推進
すでに2011年に基幹システムをクラウド上に構築しており、クラウド化への抵抗感はありませんでした。というのも、隣のビルからの貰い火でオフィスが全焼したという苦い経験がありまして……むしろ弊社では積極的にクラウド化を進めています。火災の半年後には基幹システムをクラウド化し、その後も物理的な影響を受けない業務体制を整えています。
生産性向上や、活用の広がりに期待してBoxを選択
ただし、ストレージに関しては自社内に設置したファイルサーバーを使用していました。当時は社外からアクセスできないという制約があり、また「ITインフラのメンテナンス業務を軽くしたい」という課題もありました。メンテナンス業務の手間を省くためにも、ファイルサーバーからの脱却は必然だったと思います。
いくつかの候補があったなかで、2016年の時点で「今後スタンダードになるだろうサービス」と見込んでBoxを選びました。また導入の際には、新たなITツールによって生産性がどれだけ上がるか、社内活用されるかどうかも評価のポイントでした。
社内活用に重要なのは、シンプルで分かりやすい操作性
Boxをはじめクラウドサービスは基本的に月額コストです。そのため現状で生産性向上が見込めるか、残業量や人件費にどれだけ影響するのかを試算して、採算がとれれば柔軟に導入を判断しています。また私自身が新しいITツールやWebサービスを試すことが多いのですが、操作が難しかったり手間だと感じれば、社内活用もされないだろうと導入を見送ります。その点、Boxは操作がシンプルで、導入前の準備もアカウント登録とフォルダ設計だけでした。
管理者が見通しやすいフォルダ構成
フォルダ設計の段階では、部門ごとのフォルダとプロジェクトごとのフォルダを設けました。他にはKPI管理などの共通書類を入れておいて、互いに内容を確認するために利用しています。フォルダ階層が深くなって一覧性が下がるのを防ぐため、「フォルダを勝手に作らない」ことを社内ルールとしています。使用していないフォルダの棚卸しは定期的に必要ですが、個々人がサーバー上に展開していた頃よりも管理者から全体が見通しやすくなりました。
脱・メールへのデータ添付、リンク共有機能で生産性向上を実感
特に便利さを実感しているのはリンク共有機能です。社内ユーザー同士では、Box上に保存したデータをリンク共有してやりとりしています。メール添付にてデータをやりとりしていた頃は、セキュリティ上、後から送られてくる暗号化パスワードを待つ必要がありました。リンク共有ではBoxへのログイン段階でセキュリティを確保しているので(※)、わざわざパスワードをやりとりする手間もかからず、安全にデータを共有できます。
※共有リンクへのアクセスを制限して、同じ会社のユーザーのみコンテンツにアクセスできるようにできます。
「Box Notes」で論点を事前共有、効率的に議論を進めるための会議術
会議にはBox Notes を活用しています。Box Notesは、Box上で共有して複数人がリアルタイムにドキュメントを編集できるツールです。具体的にはアジェンダや論点、Next ActionなどをBox Notesで事前に記入します。会議参加メンバーはBox Notesを確認して、あらかじめ指摘やコメントを書いておきます。これによって週1回の定例会議がスムーズに、議論の密度も濃くなっています。
通常、会議の場で何かしらの情報不足があると「一度持ち帰って調べます」という話になりがちです。事前のやりとりによってその無駄を減らし、会議では効率的に議論や相談ができるように働きかけています。
私自身は参加する会議数が多いので、移動時間を使ってBox Notesのアジェンダに目を通しています。コメントしておけば、メンバーが次の動きに進めるので効率的です。議題が少ないときは事前のやりとりだけで解決し、会議を開催せずに済むこともあります。移動中に閲覧するため、モバイルアプリが必需品です。
今後の展望
実際に2年間Boxを使用して、これまで大きなトラブルもなく、運用面での苦労は特にありませんでした。大体の機能は活用しているかと思います。今後は、写真データを端末から直接アップロードするのに、モバイルアプリの「Box Capture」を活用するのも良いかもしれません。
※Box Captureは、モバイル端末で撮影された写真やビデオをBoxに直接アップロードするモバイルアプリケーションです。
「とことん、便利な」社会インフラを目指し、生活支援サービスを展開するイオングループの会社。家事宅配サービス「カジタク」では、プロのハウスクリーニング、宅配クリーニング、家事代行、整理収納、片付けなど、高品質で多様な家事支援サービスを展開しています。現在では全国3,200店以上で販売され、約70万件の家事サービスを提供。2008年設立。
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