- 社会で活躍できる人材を輩出するためにも、最新の技術を学生に提供し続けることが必要
- スタジオに以外でも利用できるよう、「ATEM Mini Extreme ISO」を中心に組み替え可能な機器で構成
- コントロール用PCには、エンタメ業界ではMac を使う現場も多いため、MacBook Proを選択
- 電子黒板「ミライタッチ」の画面を高画質で配信でき、オンライン配信の質が向上
- Tooから複数の提案や
忌憚 のない意見をもらうことで、後悔のない選択ができた
Adachi学園グループ東京ビジュアルアーツ様は、エンタメやクリエイティブに関わる業界で、即戦力として活躍する人材を育成される総合専門学校です。音楽や映像、ダンス、写真などの夢を実現するために、第一線で活躍するプロを講師として招いた実践的な授業を展開されています。今回は最新の技術や知識の提供を目的に、映像配信用のスタジオを構築されました。構築の目的や今後の展望を、学校長 沖弘太様と学務部 有我孝多郎様に伺いました。
最新の技術を生徒に提供したい
本校はエンタメ業界を志す学生が集い、根底にある「人間力」を表現できる人材を育成しています。コロナ禍において映像配信は特に重視されるようになり、手法は変わってもエンタメが果たす役割はますます重要になってきました。社会で活躍できる人材を輩出するためにも、最新の技術を学生に提供し続けることが必要です。
加えて、対面からオンラインに切り替わった授業の実施形態に課題がありました。本校では実技の時間を大切にしています。休校要請が出されたころは、ビデオ会議システムを使って授業を配信していましたが、対面であれば可能な指導がオンラインでは難しくなり、いかに分かりやすく伝えるかに苦労しました。このような事が重なって、よりクオリティの高い設備や機材の必要性を感じ、元々あったスタジオを映像配信に特化したスタジオに構築し直すことを決めました。
現場で活躍できる人材育成を目指す
スタジオ構築にあたって映像配信やオンライン授業に必要な機材は、ゆくゆくは学園祭や卒業式などのイベントでも活用したいと考えていました。そのため、スタジオに固定してしまう機材ではなく、校内外問わず組み替え可能なもので揃えました。
放送スイッチャーとして導入したのはBlackmagic DesignのATEM Mini です。従来のスイッチャーと比べると導入が容易で、機能がシンプルでありながらプロ並みのクオリティで映像収録や配信が可能です。映像配信にはさまざまな機材が接続されますが、エラーが出た際の原因究明をスムーズにおこなうためにも、なるべく同じメーカーで揃えたいと考えていました。その点、Blackmagic Designの豊富なラインナップは魅力的でした。
エンタメ業界全体を見ると Mac を使う現場もあるため、ほとんどの人が馴れている Windows PCではなくMacBook Proを選びました。どちらの環境でもすぐに作業がおこなえることは、企業側にとってもコストの削減につながるため学ぶ中でのメリットだと考えています。本校に入学予定でMacを所有している学生はまだまだ少ないのが現状ですので、 MacBook ProをTooさんの販売代行プログラムを活用して新入生向けに導入しています。また、端末を万が一破損してしまった場合にはオリジナル保証サービス「Tooあんしんパック」で在学期間中も安心して利活用させられるので、生徒はもちろん保護者様も満足いただけたのではと思います。
スタジオ構築に話は戻りますが、他にもカメラなどを含め、汎用性の高い機材を選定して導入しました。このスタジオ内にある機材を操作できるようになれば、それより簡易なものも必ず操作できます。在校生はもちろん本校に入学を希望する体験生にも、よく使われている機材が身近にある環境を構築していきたいです。
卒業後に働く際、現場では音の微妙な大きさの違いで聞こえ方も変わりますし、照明の当たり方一つで見える表情も違います。スタジオで照明や音響など実践の場を再現することで、実際のアウトプットの場の構成に必要な要素を総合的に捉えやすくなります。多方面で活躍するためには、単一の知識だけではなく、専門外の知識ももっていた方がコミュニケーションもスムーズです。仕事に必要なアイデアも浮かびやすくなるのではないでしょうか。
リアル・オンライン問わず授業の質を向上
機材を導入した次の日に、さっそくタレントをプロモーションする講座をおこないました。タレントにインタビューをして魅力を引き出していく様子を、ATEM Miniで画面を切り替えながらYouTube Liveで配信するという内容です。同時に、オープンキャンパスで来校した体験生にも最新の機材を触ってもらいました。今回導入した機材を使っている人気YouTuberやタレント事務所も多く、それらの機材に学生の間から触れておくことで、就職活動の際のアピールになるのではと考えています。
オンライン授業の質を向上させるため、電子黒板「ミライタッチ」も導入しました。HDMI出力を装備しているので、電子黒板の画面をそのまま配信できます。従来はホワイトボードの板書を映して配信していたためライティングや照明の反射で文字が読みづらかったのですが、HDMI信号で板書をそのまま出力できるので格段に見やすくなりました。図形もスムーズに描けますし、複数人で同時に書き込むこともできます。黒板に文字を書いているような使用感なので、デジタルに抵抗のある職員も問題なく扱えそうです。学生と職員双方のストレスを無くし、対面授業に近い環境を作ることが今後のオンライン授業の在り方だと考えています。
オープンキャンパスをオンラインで実施。将来の選択肢を増やしたい
本校では授業を体験できるオープンキャンパスを、オンラインでも実施しています。こうしたご時世で東京に行きづらい中でも進路は考えなければいけませんが、オンラインなら場所を問わず参加できます。遠方に住んでいる高校生の参加も目立つようになりました。
一方で現在は、在校生が学んでいる様子を自由に見学してもらうことができません。この問題は、すべての教室に配信機材が揃えば解決するのではないかと考えています。例えばPA(音響)コースの授業を見学したけれど、たまたま画面に映った声優コースの授業も意外と面白そうだ、など、気になる教室を好きなだけ見学できるようになります。専門学校に通う生徒は高校生のうちに将来の夢を決めて入学しますが、これはとても素晴らしいことだと思います。さまざまな選択肢を見せて活躍の場面を創出することが、私たち総合校の役割だと考えています。
新たな学びの場の構築で柔軟な発想のひらめきに期待
スタジオの構築にあたり、打ち合わせの中でTooさんからは複数の提案をしていただきました。頻繁に相談に乗ってもらえたこともあり、導入までスピーディーに進んだと思います。忌憚のない意見をもらうことで職員も学校の設備について考えるきっかけになりましたし、何より後悔のない選択ができました。
今後は、学生がスタジオを自由に活用できる環境を構築するのが目標です。新しい環境で学ぶことで、新しい発想が生まれることを期待しています。学生にとって有益なカリキュラムを作り出していきたいです。
※記載の内容は2021年9月現在のものです。内容は予告無く変更になる場合がございます。