株式会社スコープ ジェイ・ピー様は、セールスプロモーションを中心とした店内媒体物のデザイン、制作などを手がけられている会社です。スーパーマーケットやコンビニエンスストアの季節のイベントや物産展に関連した業務が多く、企画・運営から、掲示物やウェブサイトコンテンツの制作、什器類の手配など、業務内容は多岐にわたります。
今回は、アドビソフトのデザインスクール Desi のプログラムで、お客様のご要望に沿ったカリキュラムを構築できる「アドビカスタム講習（以下、カスタム講習）」を、アドビの生成AI機能を中心とした内容で受講いただきました。受講の背景や効果を、制作部の野口雅彦様に伺いました。
知識のアップデートによって社員のスキルアップを目指した
私自身は、グラフィックデザイナーと社内のシステム担当を兼任しています。当社にはシステム担当者がいない状態が続いていましたが、チームのレベルを底上げするために社内インフラの管理に力を入れるようになり、私がシステム管理も任されるようになりました。会社全体で成長することを目標に、日々チャレンジをしています。
当社は従業員規模が40名強ほどで、即戦力を狙っているため中途社員の採用割合が多くなります。その中で制作を担当する社員は20名ほど在籍しています。入社時に教育担当がつくのですが、バックグラウンドが異なる社員に、限られた業務時間内で技術的なことをすべて教えるのは難しく、能力にばらつきがありました。特にアドビのソフトウェアは新しい機能が日々追加されるため、知識のアップデートが進まないまま仕事をしている人もいました。
こうした現状から脱却する機会が必要だと感じていたところ、日頃から付き合いがあるTooからアドビのカスタム講習について紹介してもらいました。
技術進歩が速いアドビの人工知能や生成AI機能を中心にカリキュラムを構築
カスタム講習は、私たちが学びたい内容を中心にカリキュラムを組み立てることができます。アドビ製品の最新の知識を身につけて、社員同士で高め合える環境を作っていきたいと考えていた当社にとって、ぴったりのサービスだと感じました。
講習の内容は社内から意見を集め、Tooの講師と相談して固めました。自分たちの仕事に役立つ機能を学ぶことが第一の目標だったため、技術の進歩が速い「アドビの人工知能や生成AIとの付き合い方」を中心に、2時間の講習を2回実施するカリキュラムを組んでもらいました。
アドビの人工知能である「Adobe Sensei」と生成AIである「Adobe Firefly」の概要から、PhotoshopやIllustratorに搭載された生成AIの機能について、これから生成AIと付き合うために必要なことなど、社員が気になっている要素を入れてもらいました。メインターゲットは制作を担当するメンバーですが、他部署の参加も可にしたため、さまざまな部門から参加者が集まりました。
すぐに活用できる知識のインプットによって作業時間が短縮された
講習はオンラインでのセミナー形式で、仕事にいますぐ活かせる機能を幅広く教えてもらいました。画像から書体情報の解析ができる機能や、Photoshopの背景画像を自動で拡張できる機能、Illustratorでプロンプトを入力して絵を生成する方法などは、日々の業務で実践して作業時間が短縮されています。
社内にはイラスト業務もこなすデザイナーも在籍しているので、プロンプトを入力するだけで絵が生成される様子を見て「私たちの仕事は将来必要なくなってしまうのではないか？」と感じる社員もいたようです。しかし機能の話だけでなく、生成AIを使いこなすために求められる力は何か、そして使い方次第で強力なツールになるという話につなげてもらったことで不安が払拭され、受講者からはとても好評でした。
社員の中には、Adobe Fireflyをアイデア出しのラフ制作や、素材となるパーツの土台の生成などに活用している人もいます。メインビジュアルに使えるほどのレベルにはまだ達していないというのが正直な感想ですが、目覚ましい成長を遂げていることを今回の講習で実感したので、将来的に活用の幅が広がる可能性は十分にあると思います。
他部門の仕事を理解することで新たなアイデアにも期待
カスタム講習後に実施したアンケートの評価は非常に高かったです。Tooの講師は講習の実績が豊富な分、内容もわかりやすく楽しく受講できて「もっと話を聞きたい」という声があがるぐらいでした。
また、副次的な効果ですが、制作チームの仕事を他部署に知ってもらう機会にもなり、「制作チームはこんなこともできるんだ」「うちのチームともっと連携できるかも」といった意見が交わされるようになりました。部門の垣根を越えたコミュニケーションによって、新たなアイデアが生まれるきっかけにもなったと思います。
カスタム講習を継続的に受講して仕事の幅に広がりをもたせたい
TooからはMacをはじめ、フォントやアドビなど、制作に必要なものを導入しています。これまで築いてきた信頼関係によってコミュニケーションがとてもスムーズなので、今後もお任せしたいと思っています。私たちに合うイベントやサービスの情報は、引き続き積極的に提供してほしいです。
カスタム講習は今後も継続的に受講していきたいと考えています。日々技術が進歩していく中で、定期的に情報をインプットすることが私たちのレベルアップに繋がります。そこで得られた情報を他部署にも展開して、会社全体で仕事の幅に広がりをもたせたいと考えています。
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