業務効率化に向けた「最適なコミュニケーション」とは?
近年注目されている働き方改革の実現には、「働く環境の整備」も重要です。業務の中でも多くの時間を占めるのが打ち合わせ(会議)です。仕事で必要な打ち合わせを、環境改善という視点から、もっと効率的に行うにはどうしたらいいでしょうか?この記事では打ち合わせにおける「コミュニケーション」をキーワードに、クラウドサービスを活用し会議や打ち合わせの方法を変えることで、働き方改革を実現する方法をご紹介します。
※この記事は2019年6月19日(水)に開催された「クラウド&モバイルで実現する働き方改革セミナー」の内容をまとめたものです。
1.打ち合わせを効率化する
場所に縛られずに会議する
意思決定を行う代表的な場所といえば、会議室です。しかし場所を押さえたり、日程調整などの準備は大幅な時間ロスの原因の一つです。また、働き方改革実現には、テレワークは必須となるでしょう。そのためにも遠方とのスムーズな打ち合わせができる環境を整備することはとても重要です。
そこで近年注目されているのがクラウドベースの「ビデオ会議」です。会議室と同じような感覚で、相手の顔を見ながら打ち合わせができる「ビデオ会議」のメリットとはなんでしょうか?
●ビデオ会議の活用
ビデオ会議導入のメリットの一つ目は、場所の確保や日程調整が必要ないことです。すぐに判断を下したい議案が発生した場合、物理的な距離を越えてその場ですぐに会議を開催できます。ネット環境があれば社外でも、出張先のホテルでも、自宅でも会議の参加が可能です。そのため、必要な情報をすぐに共有できるとともに、普通の会議と同様に意思決定を迅速に行えます。また、実際に会話でコミュニケーションを行うので、口調や表情で相手の熱意や感情を感じることができます。
二つ目は、拠点間のコミュニケーション活性化です。遠方の社員とも、ビデオ会議があれば気軽にコミュニケーションをとることができます。全国の拠点を繋ぎ、朝礼やイベントなどのリアルタイムな配信が可能です。会社の方針を、遠く離れた拠点の社員にも生の声で共有することで、一体感を生み出すことができます。
また、情報共有が当たり前にできるオープンな環境は、社内の透明性につながります。ビデオ会議なら、「いつでも・どこでも・誰とでも」働ける環境作りができ、より活発なコミュニケーションを促します。コミュニケーションスピードの向上で、社内外の関係者との信頼感醸成につなげましょう。
●ビデオ会議「Zoom」
Zoomはあらゆるテレワークに利用でき、メッセージングが可能なソフトウェアベースのビデオ会議システムです。高品質な映像で、少人数からエンタープライズ規模の会議まで対応できます。
リアルタイムにコミュニケーションする
思いついた時に、会話感覚で始められるのがチャットでの打ち合わせ。相手が移動中でもリアルタイムにやり取りができる、スピーディーに打ち合わせを進める方法をご提案します。
●その会議・打ち合わせは本当に必要か?
部長クラスが社内会議・打ち合わせに費やす時間は1年間で630時間と言われています。また、ビジネスマンが一番課題だと感じていることは会議や打ち合わせの時間・回数だそうです。打ち合わせに参加して次のようなことを感じたことはありませんか。
- 言いたいことはメールやチャットで流してくれれば十分
- 時間が長すぎるし無駄が多い。開始、終了時間が守られていない
- この会議のテーマだったら参加しなくても良かったのに
このような状況は、コミュニケーションロスに発展する可能性があります。コミュニケーションロスとは、意思疎通が取れていないために起こる機会の損失や、時間や労力の浪費を指す言葉です。具体的には仕事のやり直しが余計に発生したり、求めた結果と異なる事態が起こります。
●コミュニケーションの見える化
コミュニケーションロスをなくすことによって、意思決定や情報共有のスピードを上げ、仕事の効率化を図ることができます。そのために一番重要なことは「コミュニケーションの見える化」です。誰に、何を依頼しているかを明確にすることや、依頼した・された仕事を一元管理することは、円滑なコミュニケーションのためには必要不可欠です。
チャットツールを使用することで、通知、ファイルのプレビュー、シームレスなファイル共有など、情報共有がより素早くシンプルに行えます。また、横断検索機能がついたチャットツールなら、グループの垣根を超えて重要な情報をすぐに探し出すことができます。加速度的に情報が消費される今のビジネスシーンでは必須のツールと言えるでしょう。
打ち合わせの削減は目的・原因に合わせた対策が必要です。コミュニケーションと仕事の見える化でコミュニケーションロスを解消しましょう。
●チャットツール「Tocaro」
Tocaroはコミュニケーションストレスを極限まで減らす、ビジネス向け情報共有ツールです。1行のメッセージから複数のビジネスファイルまで、あらゆる情報を必要な人と簡単かつ安全に共有し、“つながりの力”でビジネスの課題を解決します。
制作物のフィードバックのやりとりを一元化する
日常業務にはパンフレットなどのマーケティングツールのような制作物もチェックも発生します。そういったデザイン、動画、チラシ、パンフレットなど、さまざまな制作物のチェックやフィードバックの生産性を上げるもことも業務効率化に大きく貢献します。プロジェクト管理や進行管理をクラウドツールを活用することによって効率化することをご提案します。
●従来のフィードバック方法
制作物のフィードバックをメールで行うと、余計なやり取りや情報管理に労力がかかると感じたことはありませんか。例えばファイルのダウンロードに時間がかかったり、ダウンロードできたと思ったら対応ソフトがなくファイルが開けなかったり。また、フィードバックのやりとりが大量のメールの中に埋もれてしまい、最新の指示がどれだかわからなくなってしまう事もあります。そういった、本来時間をかけるべき作業以外の部分で時間を取られてはいないでしょうか。
●レビューツールでフィードバックに生産性を
そんな問題を解決するために、クラウドで制作物の進捗管理ができるレビューツールの導入をおすすめします。例えば、Adobe IllustratorやPhotoshop、動画データなどを、ブラウザ上で表示・再生しそのままレビューすることができます。内容の確認のためダウンロードしたり、専用のソフトウェアを立ち上げる必要はありません。制作物に修正点などを直接書き込みができるため、指示をする側も直感的に作業できます。
また、タイムライン形式でやりとりできることも特長の一つです。一つの制作物に関するやりとりは、一つのタイムラインで管理することができます。作業指示や修正前データが埋もれることはありません。履歴が全て残るので、修正の振り返りや引き継ぎも簡単です。
さらに案件の進捗状況を一目で管理することも可能です。期限や担当者で分類されるリストが表示されたり、ガントチャートが自動生成されるため、制作物のマネジメントが楽になります。進捗状況を可視化することで、生産性の向上へ繋がります。
制作レビュー、コミュニケーション、進捗管理を一元化することで、メールやチャットの工程を半分以下に減らせます。このように修正作業の効率化で、本来のクリエイティブな仕事に集中することができるのです。
●デザインレビューツール「Brushup」
Brushup(ブラッシュアップ)はイラスト、キャラクター、ウェブデザイン、CM動画、映像、 ゲームサウンド、アニメサウンド、チラシ、パンフレットなど、あらゆる制作物のチェックとフィードバックの生産性を上げるレビューツールです。プロジェクト管理や進捗管理、作業進行管理などの効率化に貢献し、組織の働き方改革をサポートします。
2.情報の取り扱いを効率化する
情報を一元管理する
情報の散乱や、移動中の仕事効率にお悩みはありませんか。例えば従来の社内ファイルサーバーを使ったファイル共有は複雑になりがちで、コンテンツの管理には不十分と感じたことはないでしょうか。
●情報の分散を防ぐ
クラウドストレージに情報を集約し一元管理する事で、情報の分散を防げます。通常クラウドツールで扱うファイルは、クラウドツールそれぞれのストレージに保管されます。しかし、最近はクラウドツールの連携が進み、ファイルの保管場所を一つのストレージに集約する事が可能になってきました。情報を1箇所に集約すると管理コストを下げる効果もあります。
クラウドストレージならPC、スマートフォンなど、どのデバイスからでもファイルにアクセスでき、編集できます。時間や場所にとらわれず業務ができるので、高い生産性を保つことが可能です。
また、社外のメンバーとも安全にファイルを共有し、共同作業ができます。どのユーザーがいつドキュメントに対してダウンロードやアップロード、コメントの追加を行ったかを常に把握できるため、効率的なコミュニケーションを可能にします。
●ペーパーレスにも対応
さらに自社製品カタログ、パンフレット、販促資料、取扱説明書などをペーパーレス配信できます。最新情報をすぐに配信でき、かつ動画などを利用した分かりやすい情報発信も可能となります。これはデジタルコンテンツの大きなメリットでもあります。紙媒体に掛かっていた印刷・在庫・配送コストも削減できることから、生産性向上とコストダウンの相乗効果も期待できます。
●クラウドコンテンツマネジメント「Box」
Boxは、世界の多くの企業で利用されているファイル共有とコラボレーションのためのクラウドサービスです。ユーザーとIT管理者の双方に支持される、使いやすくて安全性の高いファイル共有クラウドサービスでもあり、ログ管理、ユーザーやファイル管理、他システムとの連携など、企業での利用に最適な管理機能も提供されています。
3.チームの関係性をよくする
コミュニケーションの活性化
ビジネスはチームでおこなうものです。チームメンバーのコミュニケーションの活性化は、ビジネスの結果や効率化に大きな影響をもたらします。 しかし、目に見えにくく対策がしづらいのがコミュニケーション。社内の関係性を可視化して、社員のパフォーマンス向上につなげましょう。
●心理的安全性
チームビルディングのために必須なのは、心理的安全性。「挑戦したいけれどリスクを恐れてできない」「どのような人なのかわからず声をかけづらい」などという見えない壁は、チームの成長を阻む要因です。チームの課題や、自分なりの提案など「何を言っても大丈夫」という環境作りが、強固なチームワークを築くために重要です。ではその心理的安全性は、どのようにして築き上げればいいのでしょう。
●感謝をする・されることの重要性
近年脳科学では感謝の研究が進んでいます。感謝をすることによって、脳内から放出された様々な物質が他の多くの分野の組織を刺激します。この研究では、感謝をされる側だけではなく感謝を送る方も充実感が得られるようになるという結果が出ています。
さらに、感謝する気持ちを文字にすることで、誰に、いつ、何に対して感謝したのかを具体的に考える作業が生まれます。この作業を自発的に行うことで、チーミングや人を見る目を養うことにつながります。評価は人が成長するためのものです。お互いがお互いをポジティブにフィードバックすることで、最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。
●人事評価サポートサービス「Rigato」
スタッフ同士が気軽に感謝を伝えることができるサービスです。伝える機会のないようなちょっとした感謝を、アプリを使って伝えあうことで、チームの関係性を強化します。また、感謝の情報は人事評価や人材育成にも利用することが可能です。
最後に
今回はコミュニケーションに特化したクラウドツールを紹介させていただきました。離れた場所でも疎外感を感じず、効率よく働ける環境作りは働き方改革実現のために非常に重要です。コミュニケーションが活発になることで、従業員のモチベーション向上にもつながり、お互いを高めることにもつながります。また、ご紹介したクラウドツールは、単体での使用も仕事効率を上げるお手伝いができますが、組み合わせて使用することでさらなる効果を発揮します。
Tooでは、クラウド活用による働き方改革をご提案しています。お客様の働き方改革実現をサポートするご提案が可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。