顧客視点はどうやって理解する?カスタマージャーニーマップとは?


概要

カスタマージャーニーマップとは、顧客が購買などのコンバージョンに至るまでの感情や行動などの体験を、時間を横軸としてマップに可視化したものです。「ユーザーエクスペリエンスマップ」ともいわれます。 購買や問い合わせなどのコンバージョンに至るまでの顧客の感情や行動を知ることで、どのフェーズでどのような施策を取ればいいかが把握しやすくなります。特に製品の販売やサービスを提供するサイトで有効な手段です。
カスタマージャーニーマップを活用しサイトを改善することによって、最終的な顧客体験の満足度を向上させましょう。

カスタマージャーニーマップを作成するメリット

顧客に近い視点で、改善点や各種施策を考えられることです。
あらゆる企業活動において顧客視点は非常に重要です。ブランドの提供する価値や魅力を顧客視点で見られることによって、効果的な施策を打つことが可能になります。また、施策を打つ際に、「このタイミングでこう思っているから、こういった施策を打つべきだ」などといったことが、スタッフ間で共有できることもメリットのひとつです。

作成方法


カスタマージャーニーマップ

インタビューの内容を書き出す

やり方は、取り扱う商材や目的によって違ってきますが、一般的に大きな紙と付箋を用意します。紙の縦軸方向には感情や行動、タッチポイントの欄を、横軸には時間を設けた表を描きます。
質問者と回答者、可能であれば付箋に回答を書き出す人を決めます。メンバーの一人が仮想の顧客となり、自分が顧客だったらという立場で質問に答えます。想像になってしまう部分もあるかもしれませんが、仮説としてスタッフ間で共有できるというメリットはあります。可能であれば実際にユーザーコンバージョンに至った顧客に参加してもらうと、より完成度の高いマップを作ることができます。
どのような行動をとった時にどのような感情がわいたかを付箋に書き出し、該当するタイミングのところに貼っていきます。
有効な感情を引き出せるように、あらかじめ質問する内容はある程度決めておいてください。

作成時の注意点

インタビューの時、質問するタイミングが早すぎると、付箋に書き出すのが追いつかなくなるので、質問する人はペースをコントロールしましょう。
カスタマージャーニーマップ作成では、サイト利用者のペルソナ設定が重要になってきます。自社のサイトがどのようなターゲットやペルソナを対象にしているかが明確になっていないと、カスタマージャーニーマップも的外れなものになってしまいますので、注意しましょう。

顧客とブランドのタッチポイントが重要

カスタマージャーニーマップを制作する上で、意識したいのがタッチポイントです。タッチポイントとは、顧客が自社ブランド(製品・サービスなど)へ接触する機会/タイミングのことをいいます。
例えば、以下のようなものがあります。

  • 検索して自社のサイトにたどり着いた
  • 街頭で配布されていたフライヤーを見た
  • 友達から勧められた

ブランドに接触することによって、顧客には何らかの印象が残ります。「これいいな」であったり「ふーん」など、そのトーンは様々です。顧客がコンバージョンに至るまでのプロセスで、どのようなタッチポイントがあり、どのような印象を持ったかを把握することは非常に重要です。コンバージョンに大きく貢献するタッチポイントがあれば、そこを強化するような施策を打つこともできます。そういった面でもカスタマージャーニーマップを制作してみることをおすすめします。
感情は上がったり、下がったりするのが一般的です。感情が盛り上がった時には、コンバージョンを促すような施策を、下がった時には下がった要因を取り除いてあげるような情報を提供するなどの施策を打ちましょう。

口コミのケアを忘れずに

フライヤーや自社のWebサイトは、必要のない情報は出さないようにコントロールできる、いわゆるオウンドメディアです。しかし、他社が運営しているオンラインショップのレビューなど、ネガティブな情報もタッチポイントになることを忘れてはいけません。こういった情報は自社でコントロールができないので、これを改善させるにはネガティブな意見の元となっている要素を取り除くなどの施策が必要になってきます。
人はサービスを提供するWebサイトよりも、知人や友人、信頼できる他のWebサイトの口コミの方を重要視する傾向がありますので、ネガティブな口コミが出ないように、カスタマージャーニーマップを活用して顧客体験を向上させましょう。

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