企業のどの部門でも、マーケティング視点を持った活動は必要です。弊社ではデジタルマーケティング講座をサービスとして提供しています。業務におけるマーケティング視点を持つことの重要性は、社長も常日頃から口にしており、当然社内でも必要性は認知されています。
しかし、全社員が十分な理解やスキル獲得をできているとは言えないのが現状です。理由として考えられるのは、自身の業務にどうやって活かすことができるかがなかなか把握できないことがあると思われます。これは他の企業でも同じことがいえるのではないでしょうか?

そこで、まずは気軽にマーケティングに触れてもらうための社内イベントを開催しました。マーケティング活動を行う上で重要なものの一つである「顧客視点」に注目。顧客視点での考え方を意識できるフレームワークである、カスタマージャーニーマップの制作の体験会です。具体的には弊社の人気講座であるはじめてのカスタマージャーニーマップ制作講座を短縮版で受講してもらいます。
強制ではなく自由参加の勉強会というスタイルで募集したところ、お客様視点での良質なサービス提供に関心の高いメンバーが参加してくれました。職種も業務からMD担当、営業まで幅広く集まりました。
もちろん、講師は弊社の人気講師である高田が担当します。

参考:顧客視点はどうやって理解する?カスタマージャーニーマップとは?



体験会は弊社のイベントスペースである、The Gallery Tooで行いました。そこに常設されているハイタイプの机を使用しました。ワークの時にはスタンディングでやった方がやりやすいですし、こういったイベントの時にはオススメのスタイルです。

Tooがデジタルマーケティングの教育に取り組む理由



まず、マーケティング講座担当から自社がマーケティング講座を展開する理由を説明しました。今回の体験会は社内にマーケティングの必要性を理解してもらうことも重要なミッションの一つです。
企業がマーケティングに取り組むべき理由の詳しい内容は、ブログ記事に公開していますのでそちらもぜひご一読ください。

参考:デジタル変革に対応(デジタル企業化)するにはマーケティングが重要な理由

カスタマージャーニーマップの基礎を学ぶ

今回は営業が参加しやすいよう就業時間後のスタートということもあり、短縮版での実施です。本来は最低1日以上の時間がかかる作業です。まずは座学から始まります。実際に手を動かすワークは楽しいですが、やはり基礎知識は大切です。



ペルソナ

カスタマージャーニーマップを制作する上で、自社の商材をどのような人に提供したいかを決めておく必要があります。それは顧客像=ペルソナと呼ばれます。ちなみにペルソナについて知っているかの質問には参加者全てが手を挙げました。頼もしいメンバーです。ペルソナは現実型と理想型がありますが、今回のワークでは理想型を体験してもらいました。

カスタマージャーニーマップは2種に大別される

カスタマージャーニーマップの種類は、ヒアリングベースとプランニングベースに大別されます。ヒアリングベースは実際にお客様になる人を設定して、インタビューをしながらカスタマージャーニーマップを制作していきます。主に現在の課題解決に役立つ手法です。プランニングベースは、設定したペルソナがどのようなジャーニーを辿る/辿って欲しいかを想定しながら作成します。こちらは未来を考えるのに適しています。

カスタマージャーニーマップを制作する理由

カスタマージャーニーマップを制作すると、以下の4つの流れ(ジャーニー)を因数分解できます。

  • 接点(タッチポイント)
  • 顧客の行動
  • 顧客の気持ち
  • 企業ができる興味・関心の沸かせ方と、課題解決案

顧客の体験の質を精査するにあたり、特に注意が必要なのは、顧客の気持ちです。中でも気持ちがブルーになる「ネガティブポイント」の発見と解消がカスタマージャーニーマップを活用する大きな理由です。

ワーク

ワークのテーマはアドビ製品のクリエイティブクラウドに設定しました。弊社の中でも関わる人が多い商材で、より身近に感じてもらえるはずです。実務でも、最適なご提案を行うための手助けになればと思います。
カスタマージャーニーマップ制作体験ワークは下記のステップで進めます。

  1. テーマを決める
  2. ペルソナを設定する
  3. 行動を洗い出す
  4. 行動をステップごとに整理する
  5. 顧客接点(タッチポイント)を明確にする
  6. 感情の起伏を想像する
  7. 課題に対する改善案を考える

今回は2チームに別れてワークを体験してもらいました。それぞれのチームで大企業/中小企業に分けてペルソナを設定しています。
弊社は主にBtoBのビジネスです。BtoBの場合、商品・サービスを使ってほしいメインターゲットとなる「企業」と、その企業に所属する「個人」の2つのペルソナを設定する必要があります。



ペルソナ設定の後は、まず用紙にマップの枠を作成します。分割したり、実線と点線を使い分けたりと時間がかかりますが、あえて手作業で行います。もちろん理由がありますが、ここでは秘密に。チームによって線の引き方など、やり方が異なるのが面白いです。



定義したペルソナを元に、ステップ/顧客行動/感情/顧客接点/自社で提供すべき行動/課題/対応策を埋めていきます。顧客行動や感情、顧客接点の部分は想定となりますので、想像力も必要です。



はじめての体験なので制作には迷いや、やり方に戸惑ったりするシーンも見受けられましたが、そこは講師がきちんとサポートし、無事完成にこぎつけました。

総括



最後に制作したカスタマージャーニーマップを総括します。本来は制作した人に発表してもらうのですが、今回は短縮版ということで、講師がまとめて総括しました。初めてにしてはうまくできたようです。
今回は、あえて課題解決策のフェーズは行なっていません。カスタマージャーニーマップは1回で完璧なものを作るのは難しいので、次回以降、ジャーニーの精度をあげ、適切な課題解決策を発見できればと思います。

体験者の声

「お客さんと直接接するのは営業だから〜」という考えから、みんなでお客様に何ができるのかを考えていけるTooになることで、よりブランド力が上がるなあとすごく感じました。:【営業】

これまでも、お客様の行動に対する行動予測みたいなのはありましたが、行動に伴う感情の視点には、ハッとさせられました。
「お客様側に立って」とは思っておりますが、一つ一つの行動に対する感情の落とし込みなど、全然足りてなかったと思いました。今後はより意識していきたいと思います。また、マイナス感情に対し、人や職種に偏ることなくチームTooとして捉えている感じがとても心強く、今後もより一層、強固なものにしていかなければならないと思いました。:【営業】

体験会後、日々色々な事を思い考えながら過ごしています。 お客様の業態ごとに異なる先の展望に対して、よりリアルに示せるデジタルマーケティング講座があると、日々単価競争に巻き込まれがちな市場に身を置いているお客様にも有益といえるものにならないかな?と思いました。:【営業】

物事の考え方について組み立てて考えるということをしてこなかったので大変勉強になりました。いろんな部署の仲間とチームで考えるというのも気づきがたくさんありました。
なによりサークル、部活ののりでワイワイやれたのがよかった!楽しかったです。社内コミュニケーション的にもいろんなアイデアや個性が発揮できる場としてもよいと思いました。こういう研修や勉強会に本当に触れる機会がなかったんですが、他の人もいろんなアイデアや知識を持っているはずなので引き出せたらおもしろそう。:【業務】

とても有意義な体験でした。せっかちなので、体験中にも関わらず、最後のほうは保守製品だったらどんなステップでどうマッピングしたらいいかな?とか考えてしまいました。考えたり組み立てたりする手法としても大変勉強になったのは当然ですが、違う立場の人のアイデアや意見が加わるのもとても大事だということも再認識しました。:【サポート】

色々な立場の人が集まって、順序を追って考える過程が可視化されていくというのがとても面白く良い機会になりました。:【開発】

カスタマージャーニーマップの制作にご興味を持たれた方は、ぜひお問い合わせください!


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