Too主催「Too Solution Fair in OKIデータ〜iOSから電子書籍、DTPの最新事情〜」が、2012年10月9日〜11日にわたり、東京都港区虎ノ門の株式会社沖データ「東京ショールーム」で開催されました。
10月9日に行われた、セミナーA「帰ってきた『DTP の新しい波』〜DTP 最新環境でできること〜」とセミナーB「iOSソリューション」の会場の様子をレポートします。
帰ってきた『DTP の新しい波』〜DTP 最新環境でできること〜
「帰ってきた『DTP の新しい波』〜DTP 最新環境でできること〜」は、Tooがお届けする人気のDTPセミナーシリーズの最新版です。Adobe Creative SuiteのInDesign、Photoshop、Illustratorについて、新機能を中心に紹介しました。
実際にお客様からお問い合わせの多かったものを中心に、実践的な内容を紹介しました
最新バージョンでの新機能だけでなく、CS4からCS6の間での注目すべき新機能にスポットを当てていたのが、本講座のポイントだったようです。DTPの現場に即した内容に、来場者も熱心に耳を傾けていました。
InDesignでは、CS5から可能になった「複数ページサイズのサポート」の応用として、観音開きの印刷物のページサイズ設定のデモンストレーションなどを行いました。
観音開きのページサイズを個別に設定変更する方法の紹介
InDesignで採用された機能が、のちにIllustratorにも搭載されることが多いということで、角丸の四隅を個別に設定できる機能などは、Illustratorにも欲しいといったような興味深い話もありました。
Photoshopの解説では、「覆い焼きツール」「焼き込みツール」の「トーンを保護」チェックボックスや、切り抜きツールの角度補正など、既存のツールがより使いやすくなった箇所の紹介が中心でした。
おなじみの「コンテンツに応じた」移動や塗りつぶし、「境界線を調整」を使った画像の切り抜きテクニックなども紹介されました。
ペンギンの頭の毛の部分を切り抜くデモンストレーション
Illustratorについても、拡張された矢印の機能、破線の角の調整といった、使い勝手が向上された機能を中心に解説が行われました。地味ながらも作業効率アップにつながりそうな内容です。
昔は苦労させられた破線の角合わせも簡単になりました
また、CS5から座標軸が変わったことや、パステキストの互換性の問題など、細かい部分についても丁寧に説明していました。
なお、CS3/CS4ユーザーが、CS6へアップグレードできる期間が、年内で終了します。ご検討中の方は、この機会をぜひお見逃しなく!
iOSソリューション「割とムズカしくないiPad導入」
続いて、iOSソリューションのセミナーが行われました。こちらは2部構成で、TooによるiPad導入の案内と、ファイルメーカー株式会社によるiPad導入事例の紹介です。
TooのiOSソリューション専門部隊によるご案内
Tooからは、iPad関連の市場と活用事例、導入のプロセス、Tooの支援体制についてご案内しました。
導入事例としては、以下の3つの事例の紹介を行いました。
- 海外大手自動車メーカー
販売スタッフの研修、ショールームでの接客ツール - 国内アパレルブランド
ギャラリーでの接客ツール、在庫管理のシステム - 大手雑貨チェーン
デジタルサイネージ、コミュニケーションツール
iPadの導入のポイントとしては
- 目的の明確化
- やることの絞り込み
- 配備・管理の効率化
が挙げられるとのことでした。
iOSソリューション「FileMakerによるiPad導入のケーススタディ」
続いて、ファイルメーカー株式会社による、実際のiPad導入事例の紹介と、FileMakerプラットフォームによる開発から導入までのプロセスの解説が行われました。
ファイルメーカー社に事例を中心に紹介していただきました
FileMakerは、Mac、Windowsだけでなく、iPad、iPhoneでも使えるデータベースソフトです。iPadとiPhoneでFileMakerデータベースを利用するためのアプリケーション「FileMaker Go」は、無料で提供されています。
PCとは無縁だった生鮮食料品の卸売業の事務所にiPadを導入した事例では、年間400万円の人件費を削減したとのことです。PCの導入が難しい環境でも、iPadとFileMakerの組み合わせでIT化が可能となる実例です。
結婚式用の衣装レンタル業にiPadを導入した事例では、基幹システムをFileMakerで構築し、業務効率化により接客時間に余裕ができ顧客満足度が向上したとのことでした。
DVD、音楽CDなどリユース商品を販売する小売業では、買い取りデータの入力にiPadを導入した事例が紹介されました。既に導入されている基幹システムにiPadを統合するのに、FileMakerが活用されています。
FileMakerプラットフォームの特徴
このように、FileMakerを利用することで、すばやく業務アプリをiPadに展開でき、ネットワークでもスタンドアローンでも利用可能です。
TooのiPadソリューション
TooはApple Authorized Reseller(認定販売代理店)およびApple Education VAR(教育機関むけ販売認定制度)として、iPadの企業/教育機関への導入のご提案を行っています。システム構築や運用のお手伝いをするほか、周辺機器の販売や保守、修理、メンテナンスなどにも対応いたします。
OKIショールーム
セミナーが行われた3階の開場の下、2階のOKIショールームでは、OKI製品やMac DTP関連製品のデモンストレーションを行い、多くのお客様にお立ち寄りいただきました。
主なデモンストレーション内容は以下の通りです。
- OKI Microline、COREFIDO(iPadからのプリント)
- FileMaker製品ライン(FileMaker Pro、Server、Go)
製品紹介とデモンストレーション。 - Proof Checker PRO
手間のかかる校正作業を、PDFを用いて大幅に効率化する画期的なデジタル校正システムです。 - QuarkXPress、Enfocus PDFソリューション、自動化ワークフロー設計ツール
製品紹介とデモンストレーション。 - movillboSTUDIO
PDFデータとWeb環境さえあれば、どなたでも簡単に電子書籍が配信できる電子書籍の総合オーサリングツールです。 - Ge-DALe
InDesign、Illustrator、QuarkXPressに対応した画期的な自動組版ソフトです。
セミナーおよびショールームにご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。