Too主催、アドビ システムズ株式会社協力による、「『Too×Adobe DAY!』 〜TooとAdobeがクリエイターにお届けする特別なセミナーイベント〜」が、2012年11月27日に、東京都品川区・ゲートシティ大崎のゲートシティホールで開催されました。
Adobe Creative Suiteを代表とするクリエイティブツールの活用法と数多くの事例をもとに、多角的なセッションで検証していくセミナーイベントとして、さまざまなゲストスピーカーをお迎えしてお届けしました。
また、併設の展示コーナーでは、関連商品・ソリューションの展示、およびデモンストレーションを行い、数多くのお客さまにお立ち寄りいただきました。
セミナー、展示とも多くのお客さまで盛り上がりました
モバイルデバイスからはじまるプロモーション広告の新展開
博報堂プロダクツ・岡本氏(左上写真・右)とアドビ システムズ・岩本氏によるセッション
オープニングセッションは、株式会社博報堂プロダクツの企画制作事業本部 AD・岡本知久氏による「モバイルデバイスからはじまるプロモーション広告の新展開」。新宿の超高層賃貸マンションの広告プロモーションに、iPadを活用した事例の紹介です。
物件の魅力をあますことなく伝える「iPad デジタルパンフレット」と、部屋の間取りや空室情報が確認できる「T-System(トリカゴ)」という2つのiPadアプリケーションを紹介していただきました。
どちらも、案内スタッフや仲介業者をサポートし、お客さんも喜ぶしくみを実現するためにつくられており、どういう考え方から制作にいたったかの解説も、大変参考になる内容でした。
ADPS(Adobe Digital Publishing Suite)で制作されたiPad用デジタルパンフレットは、App Storeから無料でダウンロードすることができます。詳しくは、パークハビオ新宿イーストサイドタワーの公式サイトをご覧ください。
ADPSへの期待を岡本氏が述べたのを受けて、アドビ システムズ株式会社・岩本崇氏にマイクがバトンタッチされました。岩本氏からは、ADPSの新機能やAdobe Creative Cloudの案内が行われました。
ADPSで作るスマートなプレゼン&宣伝ツール
クリエイティブ関連の著書も多数ある樋口氏によるADPSのセッション
続いては、有限会社樋口デザイン事務所・樋口泰行氏による「ADPSで作るスマートなプレゼン&宣伝ツール」。ADPSをプレゼン作成ツールとして使うノウハウが紹介されました。ADPSで作成することで、iPadやAndroidタブレットなどでインタラクティブ性のあるプレゼンテーションを行えます。
実際にInDesignを使ってプレゼンファイルを作っていく様子のデモンストレーションが行われ、「Keynote」で作った立体的なグラフをフリックで動かせる要素として配置する方法や、フォトギャラリーの作り方などのテクニックが披露されました。
ADPSで作ったプレゼンテーションはネット接続がなくても使え、配布・販売が不要ならば追加料金なく作成することが可能です。iPadなどの端末への転送もUSB接続で行えるそうです。
なお、樋口氏は現在ADPSのビジネス活用に関する本を執筆中とのことでした。
DTPからインタラクティブメディアまで応用できるAI & PSテクニック
アドビ システムズ大倉氏によるPhotoshop、Illustratorテクニック紹介
次に行われたセッションは、アドビ システムズ株式会社・大倉壽子氏による「DTPからインタラクティブメディアまで応用できるAI & PSテクニック」。Tooのセミナーではおなじみの大倉氏に、Photoshop、Illustratorのテクニックをデモンストレーションしていただきました。
まずはPhotoshopの機能紹介です。「コンテンツに応じた」移動やパッチツール、広角補正などのテクニックが次々と披露されていきます。色域指定で「スキントーン」を選び、人物の顔の部分を簡単に選択して行う人物写真のレタッチ作業や、Illustratorで作成したデータをスマートオブジェクトとしてPhotoshopで扱う方法など、実践的なテクニックの数々が紹介されました。
Illustratorのテクニックとして紹介されたのは、破線を使ってランダムなパターンを作る方法や、線にグラデーションを適用する新機能などです。また、印刷の時にトラブルにならないデータの扱い方や、マルチデバイス向けにデータを作るための設定方法も興味深い内容でした。
新世代のクリエイティブツール「Muse」「Edge」活用法
Creative Cloud が提供する新世代のWeb制作ツールも紹介
引き続きアドビ システムズの大倉氏に、Web制作のための新しいツール「Muse」「Edge」を紹介していただきました。
Museは、HTMLの知識がなくても簡単にWebサイトを作ることのできるツールです。実際にサイトを作っていくデモンストレーションが行われ、メニュー、ボタン、スライドショーなどの作り方が解説されました。
Edgeツールからは、Web向けアニメーションを作るEdge Animateが紹介されました。HTML5とjQueryがベースとなっているところがFlashとは違うところです。タイムラインを使ってアニメーションを作っていく作業のデモンストレーションが行われました。
Edgeには、コーディングのためのエディタ「Edge Code」や、スマートデバイスでの表示確認ツールの「Edge Inspect」などのファミリー製品があります。
Adobe CS6 Production Premiumワークショップ〜ブライダルビジネスでの活用法からクロスメディアまで〜
ピー・エス・ティー・小池氏とアドビ システムズ・大倉氏による映像編集の紹介
最後のセッションは、ピー・エス・ティーの小池拓氏と、アドビ システムズ・大倉壽子氏による、「Adobe CS6 Production Premiumワークショップ〜ブライダルビジネスでの活用法からクロスメディアまで〜」。Premiereを使ったビデオ編集を、ブライダルビデオの作成を例に紹介しました。
小池氏からは、Premiereでムービー素材のカットを並べ、エフェクトを追加するという一連の作業の紹介が行われました。次に、Photoshop、IllustratorとPremiereとの連携について、大倉氏から解説していただきました。
できあがったムービーを複数のメディア向けにエンコードする方法や、「Encore」を使ってDVDやブルーレイディスクを作成する手順についても紹介されました。
なお、今回のデモンストレーションで使用したブライダルビデオ映像は、T3Media社の映像素材です。
展示・デモンストレーション
Adobe Premireベースの映像編集システム
非常に高品質なエンジンを搭載した、PDF変換/編集ソフトウェア、pdfToolbox
導入事例を用いながら、iPad導入/活用方法等をご紹介
展示やデモンストレーションを熱心に聞き入るお客様
展示コーナーでは、Tooが提供するDTP関連のソリューションなどのご案内を行いました。Adobe Creative Suite 6やADPSのデモンストレーション、ライセンス相談、スクールの紹介や、iOS/iPadの導入相談などをはじめとして、幅広い製品を展示しました。
ビデオ編集関連のブースでは、H.264エンコードを高速化する「matrox MXO2 mini」などを展示しました。また、ソフトウェア・トゥーのブースでは、ウェブ校正システム「proofHQ」や、PDF編集ツール「pdfToolbox」などの紹介が行われました。
24インチの大画面で直感的にPhotoレタッチなどの作業ができる
液晶ペンタブレット、Cintiq 24HDなど(ワコム)
Mac OS特有のラベルにも対応する
データバックアップサービス「BackStore」など(ねこじゃらし)
iPhoneを使ったプロモーションに活用できる、
AR(拡張現実)クラウドサービス「Biz-AR」(エム・ソフト)
電子書籍オーサリングツール「moviliboSTUDIO」など(ポルタルト)
タッチパネルにも対応した手袋などのiPad周辺機器(エレコム)
アンケートでも好評でした
ご来場いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
セッションA「ADPSで作るスマートなプレゼン&宣伝ツール」でご紹介した、樋口氏の書籍プレゼントにつきましては、厳正なる抽選をして、3名の方に書籍を発送させていただきました。ご当選された方は、楽しみにお待ちください。