9月23日(土)に開催された「あにつく2023」より、「『TRIGUN STAMPEDE』CGメイキングセミナー」のイベント内容をご紹介します。
ウェビナー概要
『TRIGUN STAMPEDE』CGメイキングセミナー
不朽の名作『TRIGUN』をオリジナル新作アニメーションとして2023年1月〜3月に放送。
圧倒的なクオリティの秘密を、「モデリング」「アニメーション」「エフェクト」のメインスタッフよりメイキングをお話させて頂きます。
【主催】株式会社Too
【特別協賛】オートデスク株式会社
【協賛】キャノン株式会社、
株式会社ピー・ソフトハウス、
株式会社フォースメディア、
株式会社ワコム、
Wasabi Technologies Japan合同会社
【後援】CG-ARTS
【講師】有限会社オレンジ 池内 隆一 氏
有限会社オレンジ 早川 大嗣 氏
有限会社オレンジ 長川 準 氏
概要紹介
2023年の1月から3月まで放送していた『TRIGUN STAMPEDE』のCGメイキングの話をしていきます。今回登壇するメンバーは、リードモデラーを務めた長川とテクニカルディレクターを務めた池内、VFXアートディレクターを務めた早川の3人です。
会社紹介
オレンジとは
まずは簡単に弊社について紹介します。有限会社オレンジは、2004年に設立されたCGアニメーション会社です。代表の井野元英二は1990年代からフリーランスとして活躍していましたが、2004年に独立してオレンジを立ち上げました。今年で20周年目に突入したCGアニメーションの会社です。
主にCGアニメーションのCGパートの制作を担当していましたが、2017年から宝石の国を筆頭に元請アニメーションの制作も始めました。直近では、TRIGUN STAMPEDEやアイドリッシュセブンの劇場版などを公開しています。
弊社は、常にアニメーションに対して強いこだわりを持って制作しています。1つ1つの作品で何かしらの挑戦を重ね、次の作品に活かすということを念頭に置いて制作しています。
代表作品
直近の代表作品を紹介します。
● TRIGUN STAMPEDE
● 劇場版アイドリッシュセブンLive 4bit BEYOND THE PERiOD
● ゴジラS.P
● BEASTARS
● 宝石の国
などが代表作品で、TVシリーズや劇場長編などとさまざまです。
また、下記のように、上記の5作品以外にも非常に多くの作品に携わっています。
では、TRIGUN STAMPEDEをテーマにしたメイキングセミナーに移っていきます。
モデリングについて
ここからは、リードモデラーを務めた長川が説明します。弊社のキャラクターモデリングに対するこだわりなどはメディアで紹介済みのため、本セミナーでは割愛します。
パニッシャーの制作工程
本作でキャラクターと同じようにこだわった、『ニコラス・D・ウルフウッド』のパニッシャーのモデリングについて紹介します。ウルフウッドが持っているパニッシャーは、田島光二さんのコンセプトアートをベースにデザインされました。原作者と監督、スタッフの強いこだわりもあり、もらった資料や設定などと合わせて3Dモデリングでディティールアップをしていったという流れでした。
アニメーションのファーストで使うモデルには、ディティールや展開ギミック、変形パターンなども含まれています。
CG的にケレン味などを加味したものを作りますが、画像はまだディティールは詰まっていない状態のモデルです。本作で追加されたレーザー砲モードなども含めて、一旦はこのディティール感のモデルを作りました。
大きいモデルを振り回すため、キャラの対比感や構えた時の見栄えなど、ポーズをとらせながら検証してバランスを調整しました。
アニメーション時には、アニメーターの方にキメのカットをベースにどれくらいのディティール感でハイモデルを詰めるべきか検証してもらいました。その後モデラーに戻して、作り込みが必要な部位やアングルを精査していきました。
画像が元のローモデルのパニッシャーですが、ここからディティール感などをペイントオーバーで詰めていき、最終的には質感なども載せていきます。
上の画像はキメのカットになるため、ディティールを詰めることでいかにこのカットが印象付けられるのかを探っていました。また、監督が発光表現などにもこだわっていたため、どこが発光すると格好良いのかをモデル上で調整しながら詰めていきました。
最終的に、展開ギミックや細かいディティールの連動などを詰めていきました。さらに細かいパーツを動かしながら、3D的にハッタリがきくように調整してました。
最後に、重金属の質感やロストテクノロジーの要素が伝わる緑色の質感をSubstance Painterなどでマテリアルを詰めていきました。
実際に完成したパニッシャーのショットがこちらです。撮影処理やビームエフェクトなどの発光、細かいメカのディティール感が強調されたモデルに仕上げることができました。
モデルの破綻について
キャラクターモデリングにおいては、モデルのクオリティはもちろんですが、アニメーターの方にスムーズに動かしてもらうことを何よりも意識しています。弊社では『LH AutoRig』というリグをメインツールとしており、モーキャプデータの流し込みおよびスカッシュ&ストレッチ等の多機能なセットアップをモデルに施しています。
ただし、そのような多機能リグを使っても、なおキャラクターのアニメーション時に破綻が起きる箇所として、肘や肩・膝などの形状破綻調整は本作でも問題になっていました。そこで、本作で取り入れたセットアップ方法を紹介します。
従来では、スキンの上の変形に対してモーフ的な形で補正を掛けられる3dsMaxの標準機能『スキンモーフ』を使用しましたが、各関節をローカル軸の回転で制御している都合上、肩などは3軸で複雑に動くことがあるため補正の形状が利かず、フリップしてしまうことがありました。
上の画像は、『ポーズスペースデフォーム』でセッティングをした後のモデルです。ポーズスペースデフォームとは、キャラクターのスキン変形に対してポーズスペース上の補正モーフをモーフターゲットで登録する方法のこと(mayaなどで搭載されていた機能を3dsMax環境下で再現したもの)です。リアクションマネージャ上でステートを複数登録して管理できるため、スキンモーフより自由度が高いです。
これは、弊社のポーズスペースデフォームターゲットのマニュアルの画像です。主に肩や肘などの関節部分を中心に、90度腕を上げた時の形状や三角筋の盛り上がりなどの破綻を補正しました。また、ポーズスペースデフォームでは、服のシワ感を作ったりすることもありました。
ポーズスペースデフォームは、「MorphTargetBuilder」というスクリプトを使用して作業しています。ターゲットオブジェクトの変換にクセがあるため、使い勝手は難しいところもあります。しかし、スキンモーフでは設定し直したモデルを差し替えないといけない一方、ポーズスペースデフォームではモーファーでターゲットを管理していることにより、ターゲットの差し替えだけで済ませることできます。こういったモデリングの差し替えコストの削減も、運用した目的の1つになります。
画像は、3dsMaxのリアクションマネージャーとモーファーの各チャンネルを登録している様子です。このようにセットアップしたモデルを、最終的にアニメーターの方に渡しています。本作はアクションが多めの作品のため、シルエットに破綻のないモデルをセッティングしてお渡しするようにしています。
アニメーション作業の進め方
ここからは、テクニカルディレクターを務めた池内が説明します。弊社のアニメーション作業の進め方を、実際のカットを参考に説明していきます。
組織図とワークフロー
弊社にはディレクターの他にチーフやチーフを補佐するメンバーがいますが、弊社代表の井野元英二が総CG監督を兼任しているため、図ではピラミッド型に組織図が描かれていますが、実際には監督が1人1人のスタッフに各カットの指示を出し、カットが進んでいくというフローになっています。このように監督から直接アーティストに指示が来るというフローは珍しいと思います。
こちらは弊社のワークフローの図です。複雑な工程に見えますが、アニメーターが関わるのは画像の中央にある「CG打ち」以降、納品までの工程です。
コンテとモーションキャプチャ
画像は6話のコンテです。コンテとは、アニメの制作における設計図のようなものです。打ち合わせ前では情報が不足してしまうため、その前に演出打ちを行ない、足りない情報を書き出してさまざまな情報を付け足していきます。
こちらの例では、情報として抜けていた風が流れる方向やニコラスのタバコの火などの情報を書き出し、アニメーターに共有する作業を行なっています。コンテを見れば誰もが作らなければならないカットの内容が、必ず分かる状態になるように作業しています。
こちらは実際の作業中のカットです。弊社の場合は、10テイク以上1カットでリテイクをこなしています。
こちらはモーションキャプチャデータです。
弊社では、アニメーターもしくはディレクターがモーションキャプチャスーツを着て、実際に収録しています。そうすることで、実際にこれからつけるカットの動きをコントロールできるようになっています。また、モーションキャプチャの会社に頼らないため、自分で撮り直すことも可能です。
レイアウト作業
画像は、実際にレイアウト作業をしていた時の作業データです。船自体をモデリングし、シーン内のキャラクターを全て配置して作業することで、カットの繋がりが変にならないようにしています。右下がカメラで、さきほどのコンテの絵と相違がないか各アニメーターが確認した後、チェックに回しています。
画像の左側にあるのは、『LHセレクター』という弊社で開発しているツールです。元々はオリジナルではありませんでしたが、今ではほとんどオリジナルツールと化しています。3dsMaxでアニメーションレイヤーを使ったことがある方は知っているかもしれませんが、実はアニメーションレイヤーは壊れやすいです。そこで、弊社ではLHセレクターによってアニメーションレイヤーをキャラクターごとに一括管理することで、仮に破壊されてしまった場合でも修復が効くようにしています。
画像は、レイアウトがOKになった時のムービーのスクリーンショットです。弊社では、レイアウトがOKになった時に各アニメーターがBGレイアウトを提出しています。BGレイアウトには、これからのカットの作業の流れや絵作りについて書いてまとめてあります。
この作業によって、アーティストの方が途中で他の人に引き継がなければならない場合でも、どのようなアニメを作ろうとしていたのか、後工程の人も分かるようになっています。そのため、作業者さんが切り替わったとしても正常に作業を進めることが可能です。
弊社には、基本的に1人のアーティストがレイアウトから納品まで一貫して担当するという他社様とは違う特徴があります。そのため、頭の中を整理する意味でもレイアウト作業が重要なことがあります。
弊社では、基本的には1アーティストが1カットの殆どのCG作業を分業することなく担当しますが、例外的にエフェクトと、そして、フェイシャルアーティストは別に存在しています。レイアウトと1stアニメーションがフィックスした状態でカメラを渡し、フェイシャルを作ってもらっています。
こちらが完成画像です。さまざまなエフェクトが追加されていますが、こういったエフェクトや布の動きもカット担当のアーティストが直接作業することがあります。エフェクト作業になる場合もありますが、できるスタッフの場合はそのままやってしまう傾向にあります。
弊社では、AfterEffects上のコンポ作業もアニメーターが担当しています。アニメーターは、基本的に始まりから終わりまで全部やりきるのが弊社のスタンスです。
画像にある通り、弊社ではエフェクト班が過去に作ったエフェクトをまとめています。さまざまな作品をやっているため、過去のエフェクトを使いまわすことでコストを削減し、かつクオリティも上げています。
長尺のカット
次は、少し特殊なカットを紹介します。こちらはアクションが連続する長尺のカットですが、実はコンテの段階ではここまで長いカットになる予定ではありませんでした。つまり、コンテの内容を大幅に変えているというわけです。
通常であれば許されないワークフローですが、個々のアニメーターとの信頼感がある場合や最後まで責任を持つ場合には、カット内容の変更が許されることがあります。
画像にあるように、欠番になっていたはずのカットが復活したり、コンテ上のレイアウトとは全く違うアングルからキャラクターが映ってたり、結構やりたい放題のカットになっています。こういうことをすると後工程の人に必ず嫌がられてしまうため、「やった以上は最初から最後まで責任を持ってください。」といつも伝えています。
こちらが実際の作業画面です。ここではこのカット専用に軽量のリグを用意していて、このカット以外では使えません。汎用のハイモデルにはアニメーションの移し替えができないため、このカット専用に作り直したハイモデルもまた用意して、1連のアクションを成立させています。ここまでリッチな事をすることも少ないですが、特別なカットにコストをかけて制作するのは弊社のスタンスになっています。
これは、タックルした後に足を掴んで担ぎ上げる動作です。こちらのカットでは布も手付けで、シミュレーションなどには頼っていません。というよりは、シミュレーションしても体に巻き込んでしまってまともな結果にならないため、手付けせざるをえなかったとも言えます。こういうカットでは、日頃の観察眼などが問われます。また、過去の作画作品などを参考にしてアニメーションを付けるということもやっています。
こちらがコンポ作業です。画像の通り膨大なレイヤー数で重たいため、プリコンプを行って各作業がスムーズに進むようにしています。1つの作業が終わったらプロキシに固めて、と繰り返すようにやっています。
こちらはキャラクターコンポですが、顔などが後で編集できるように細かくレイヤー分けされています。その結果としてAfterEffectsが重くなりますが、何度もMAXに戻ってレンダリングし直すよりは、AE上で調整できたほうが良いということで、こういったフローにしています。
これは、Particularで作った素材を流用し、簡易的なエフェクトをかけることで作画の水エフェクトのようなものを作ろうとしたカットです。作成した白いマスク素材にエフェクトを重ねることで、簡易的にですが作画のような見た目になるよう試行錯誤して作っています。
また、こちらは背景も3Dですが、美術の質感を再現するために、1つのBGを作るために膨大なレイヤー数の素材を出して作業しています。1枚につき1,2分ほどレンダリングに掛かってしまうため、一度背景の質感がフィックスしたらプロキシ化して固めてからカット作業をしています。
エフェクト
ここからは、VFXアートディレクターを務めた早川が説明します。弊社のエフェクト部がTRIGUN STAMPEDEのワークフローとブラッシュアップを詰めた方法について、説明していきます。弊社のエフェクト部では、アニメーターの方からレイアウトとカメラのFIXしたデータをもらい、エフェクトを作成しています。その後、各種チェック工程を経てOKになったカットをアニメーターの方にお返しして、最後に撮影入れをしてもらうというシンプルな構成になっています。
エフェクト以外にも、質感なども作業しています。アニメーターの方がエフェクト作業をすることがあるように、エフェクト部でもエフェクト以外に視野を広げて作業を行っています。
画像内のモデルには、反射屈折が複雑に入り交じるキューブが入っているのですが、それも含めてモデリングで質感を付けることもエフェクト部でやっています。
3D背景に関してもアニメ―ターの方がやることが多いですが、この画像のカットにおいてはエフェクト部にいる3D背景を得意とするスタッフが制作しました。アニメーターの方に渡す動く背景も、エフェクト部で作成することもあります。
ビームのシーンの作業例
次に、具体的なエフェクトカットのブラッシュアップ方法について説明します。画像にある12話のヴァッシュがビームを撃つシーンを例に話をしていきます。こちらはルック開発の面も踏まえていたため、監督がどのようにチェックをするのかもエフェクト部の方で考えて提示しました。
今回の場合では、AパターンとBパターンのビームを叩き台として作り、それを監督に見てもらった上でブラッシュアップしていくという方法をとりました。叩き台の作成方法については、最初に厳密なビームの設定をもらうこともできますが、今回はあえてそれはしませんでした。たたき台は、『EmberGen』というリアルタイムでシミュレーションを行うソフトを使って作成しました。
画像の通り、EmberGenで炎や煙のディティールをリアルタイムに変えながら、どのようなエフェクトがいいのか吟味しながら作業をしました。
このようにたたき台のエフェクトを調節して、グロー処理などを載せていました。監督チェック後に大幅な変更になると修正が困難になるため、たたき台は詰めすぎないでこれぐらいにしています。
弊社ではEmberGen以外にもさまざまなソフトを使っています。具体的には『Chaos Phoenix』や3dsMaxの『tyFlow』『Unreal Engine』『RealFlow』などです。最近では、『Houdini』を使ってエフェクトの開発をすることもあります。
多くのソフトを覚えないといけなくて大変だと思うかもしれませんが、1つのソフトができるようになると、共通するパラメーターも多いため割と容易に他のソフトも使いこなすことも多いかと思います。ソフトに縛られないエフェクト作りやチェック工程もしっかりと設けられているため、とてもやりがいのある部署だと思っています。
さきほどのAパターンとBパターンのエフェクトを監督に見てもらったチェックバックは、「火炎放射のような見た目になっているので、もう少し硬質的なルックにしたい」という内容でした。全部やり直しになるのかと思いましたが、個人的にフォルムや動きを気に入っていたため、何とかこの情報を使ってブラッシュアップができないか考えて作業しました。
具体的には、EmberGenのVDBデータを3dsMaxのPhoenixプラグインにインポートで読み込み、密度感を調節してメッシュ化しました。硬質的なルックにしたいということで、メッシュ化で対応したかたちです。メッシュ化しているため、V-Rayの反射屈折を利用したマテリアルでレンダリングしています。
反射屈折を入れた素材を使ったり、色のついた反射素材をレンダリングして色味を追加してみたりしました。それだけだとビームに見えなかったため、EmberGenの素材をもとにDensityの値でサイズを調節し、細いビームの芯になるような素材を作りました。それだけでもまだ少し寂しい印象だったため、煙のVDBのデータをそのままレンダリングしたりもしていました。
そのままVDBを読み込むと画像のようなのっぺりとした質感になってしまうため、Phoenixの不透明度を調節して、よりディティールのあるかたちにしました。それをビームのメッシュ素材でマットシャドウを切って立体的に出力し、煙素材と芯素材、ベースとなる素材の3種類を組み合わせてAfterEffects上でコンポジットをしています。
AfterEffects上でコンポジットするメリットには、調節がしやすい上にさまざまなバリエーションを作れることが挙げられます。
レンダリングでは3dsMaxやシミュレーションに戻らずに、AfterEffects上で作業しています。そのため、5パターンを一気に出すこともできました。最終的にこれらを監督に見てもらい、右下のEパターンをベースに進めるという話になりました。
ヴァッシュの羽
エフェクト部で作業したヴァッシュの羽について少し話をしていきます。
ヴァッシュの羽では、モデラー、アニメーター部と相談し、画像のような動くシミュレーションの元になる素材を作ってもらって作業をしました。
今回の場合では、3dsMaxにあるtyFlowのクロスシミュレーションを使用しました。クロスシミュレーションだけでは動きが緩慢になってしまうため、Phoenixで流体的なシミュレーションのベロシティを取って動きに反映するということも行ないました。
監督に見てもらうと、「鳥の羽のようなニュアンスにしたい。」ということだったので、3dsMaxのポリゴン編集でモデリングをしていきました。動きに関しても、tyFlowで調節を行ないました。
最終的には画像にあるような黒いモヤなども追加して、シャープな見た目で少し怖い印象になるように仕上げてました。
Q&A
Q1. EmberGenからVDBを出してPhoenixに流し込んでいるのは、パターンを出したい、かつコンポを作りやすいからでしょうか。
それらも理由に挙げられます。それ以外にも、EmberGenだけではメッシュ化できないという問題がありました。3dsMaxではメッシュ化やポリゴンの編集などの作業ができるため、わざわざ違うソフトを行き来しています。
Q2. セミナー内にあった2つのエフェクトについて、進め方として先に開発してからカットに入っているのかと思うのですが、それぞれどのぐらいの開発期間なのか、スピード感をお伺いしてもよろしいでしょうか。
期間を先に設定するのではなく、クオリティを上げていく中で落としどころを探っていくというスタイルです。決められた時間がある場合は、その中でエフェクトのルック開発をした後にカット制作をするというのが基本的な流れです。仮に時間がない際には、アニメーターからカットデータをいただき、カメラワークの中でルック開発するというショートカットをすることもあります。