新発表のM3チップをM1/M2チップと比較して解説!

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    Appleが発表した最も先進的なチップM3シリーズ

    2023年10月30日(日本時間10月31日)にApple Event「Scary Fast.」が開催されました。
    視聴しやすい午前9時という時間に開催されたこともあり、リアルタイムで視聴できたという方も多かったのではないでしょうか?

    イベントでは、Mac向けに提供されるAppleシリコンの第3世代にあたるM3チップと、M3チップが搭載されたMac Book Pro、iMacが新しく発表されました。
    今回のブログでは、M1/M2チップと比較したM3チップの性能や、M3チップを搭載した新製品の特徴をまとめていきたいと思います!

    M3チップ

    イベントの冒頭、大々的に発表されたのがM3チップです。
    Mac向けに提供されるAppleシリコンとしては、2020年に発表されたM1チップ、2022年に発表されたM2チップに続く、第3世代にあたるチップという位置付けです。

    M3チップは、世界で初めて3ナノメートルプロセステクノロジーと呼ばれる技術を使って作られたPC向けのチップで、小さなスペースにより多くのトランジスタを搭載することが可能になりました。
    このことにより、速度と効率性がさらに向上しています。

      M3チップ M2チップ M1チップ
    製造プロセス 3nm 第2世代5nm 5nm
    トランジスタ数 250億 200億 160億
    高性能CPUコア 4コア 4コア 4コア
    高効率CPUコア 4コア 4コア 4コア
    GPUコア 8 or 10コア 8 or 10コア 7 or 8コア
    最大メモリ 24GB 24GB 16GB
    メモリ帯域幅 100GB/s 100GB/s 68.25GB/s

    CPUやGPUの性能に関しては、M1チップと比較した具体的な数値例もあがっています。
    例えば、CPUの高性能コアはM1チップと比べて30%高速に、高効率コアは50%高速になりました。
    さらに、同じパフォーマンスを発揮した際の電力消費も大きく削減されているというので驚きです。

    GPUには、リアルタイムでハードウェアのローカルメモリーの使用量を割り当てるDynamic Cachingという機能が備わったことが大きな特徴となっています。
    従来のGPUでは、複数タスクのうちメモリ使用量が最大となるものに対してメモリが割り当てられてていましたが、Dynamic Cachingにより、それぞれのタスクに必要な正確な量のメモリのみが使われるようになりました。
    レンダリングに関わる機能も新しく追加され、M1チップよりも最大2.5倍高速な処理が可能です。

    機械学習関連の処理に影響するNeural Engineも、M1チップと比べて60%高速になっています。
    M2チップはM1チップと比べて40%高速だったので、さらなる強化となりました。
    Appleシリコン初登場時の性能向上も大きかったですが、ここ数年でさらにAppleシリコンが進化していることがわかりますね。

      M1→M3チップ M1→M2チップ
    CPU 最大35%高速 最大18%高速
    GPU 最大65%高速 最大35%高速
    Neural Engine 最大60%高速 最大40%高速

    そしてイベントでは、M3チップだけでなく、より高性能なM3 Proチップ、M3 Maxチップも同時に発表されました。
    Mシリーズのチップが3種類一度に発表されたのは、今回が初めてとなります。

    次の章からは、M3チップを搭載した新製品について詳しく深掘りしていきます。

    MacBook Pro(M3/M3 Pro/M3 Max)

    まずご紹介するのは、M3チップを搭載したMacBook Proです。

    サイズは14インチと16インチの2種類で、14インチにはM3チップとM3 Pro/M3 Maxチップ搭載の両モデルが存在し、16インチはM3 Pro/M3 Maxチップ搭載のモデルのみとなっています。
    そして、このタイミングで13インチのMacBook Proは終売となりました。

    MacBook Pro M3

    外観の大きな特徴として、M3 Pro/M3 Max搭載のMacBook Proは、今までのスペースグレイに代わる新カラーとして、スペースブラックが選べるようになっています。
    ダークアルミニウム仕上げにより、指紋の付着を従来より大幅に減らすことが可能です。
    引き続き、シルバーを選択することもできるので、好みに合わせてお選びください。
    (M3チップ搭載のMacBook Proは、従来通りスペースグレイとシルバーの2色展開です)

    【2023/11/21追記】
    スペースブラックの14インチMacBook Proを開封したYouTubeショート動画も公開しましたので、動画で外見を確認したい方は併せてご覧ください!

    【開封動画】M3 MacBook Proが届いたので開封してみた!外部サイト

    性能の面では、M3 Maxチップ搭載のMacBook Proでメモリを128GBまで増設できるようになりました。
    M2 Maxチップを搭載したMacBook Proの最大メモリが96GBだったので、よりデスクトップ機に近い性能を持ち運べるようになった印象です。

      CPC GPU メモリ ストレージ Apple Store価格

    MacBook Pro

    (M3)

    8コア 10コア 最大24GB 最大2TB 248,800円〜

    MacBook Pro

    (M3 Pro)

    最大12コア 最大18コア 最大36GB 最大4TB 328,800円〜

    MacBook Pro

    (M3 Max)

    最大16コア 最大40コア 最大128GB 最大8TB 538,800円〜

    バッテリー駆動時間も22時間と長く、持ち運び時も電源接続時と同じパフォーマンスを発揮するというので安心ですね。

    アプリやゲーム開発、CGモデリングなど、高負荷な処理を必要とする方におすすめしたい製品となっています。

    iMac(M3)

    発表されたもう一つの新製品が、M3チップを搭載したiMacです。
    M2チップを搭載したiMacは発売されていなかったので、2021年に発売されたM1チップ搭載のiMacから、およそ2年ぶりの新モデル登場となりました。

    iMac(M3)

    外観はM1チップ搭載のiMacから変わっておらず、サイズは24インチ4.5K Retinaディスプレイのモデルのみです。
    カラー展開もグリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー、シルバーの7色のままで、好みに合わせて選択ができるようになっています。
    Touch ID搭載のMagic KeyboardやEthernetの有無など、自分好みにカスタマイズすることが可能です。

    性能は大きく向上していて、M1チップ搭載のiMacから最大2倍高速なパフォーマンスを発揮できるようになりました。
    27インチのIntel搭載iMacからの乗り換えであれば、最大2.5倍高速なパフォーマンスを体感することができます。
    メモリも8GBと16GBに加えて、24GBを選択できるようになったので、大画面でマルチタスクをおこなうような方には嬉しい発表となりました

      CPC GPU メモリ ストレージ Apple Store価格

    iMac(M3)

    8コア 最大10コア 最大24GB 最大2TB 198,800円〜

    古いデスクトップ機をお使いの方は、この機会にiMacへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか?

    まとめ

    今回のブログでは、Apple Event「Scary Fast.」で発表されたM3チップと、Mac Book Pro、iMacをご紹介しました。
    新製品についての詳細は別途Webページをご用意していますので、気になる方はこちらからご覧ください。

    余談となりますが、今回のApple EventはiPhone 15 Pro Maxのみで撮影されたそうです。
    進化し続けるApple製品の性能を、ぜひ皆さんも体感してみてはいかがでしょうか?

    記事は2023年11月20日現在の内容です。

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