【iPad活用事例】デバイス導入から授業活用まで【兵庫県立御影高等学校】
EDIXマイクデモレポート第2弾!
2024年5月8日(水)〜10日(金)の3日間東京ビックサイトで開催された、日本最大の教育総合展EDIX東京。
Tooのブースでは5名の先生方が登壇し、各校のデバイス導入状況や活用事例についてお話しいただきました。
レポート第2弾では、兵庫県立御影高等学校 西川昌弥 先生によるマイクデモ「iPad×MDM 導入から活用まで」と「iPad×Apple Pencil 授業でのiPad活用」の内容をお届けします!
デジタル世代の生徒と親和性の高いiPad
兵庫県立御影高等学校では、各家庭で所有しているデバイスを持ち込むBYOD形式で、2022年より生徒1人1台のiPad配備を開始しました。
デバイス選定で重視したのは、デバイスを「文房具」として扱えるかどうか。
生徒との親和性の高さに焦点を当て、生徒目線で機種選定を行いました。
iPadは優れたユーザーインターフェースにより直感的な操作が可能であり、さらに同校ではiPhoneを日常的に使用する生徒が多く、Apple製品に慣れ親しんでいることから、iPadが学習用デバイスとして優位だと感じたそうです。
実際にデバイス選定に携わった、数学科・情報科教論でICT活用委員会 委員長でもある西川先生のマイクデモでは、Jamf Proによる生徒所持のデバイス管理や、iPadを文房具として使用するノウハウについてご紹介いただきました。
MDMを用いたデバイス管理
同校では生徒1人1台デバイス配備初年度から、Jamf Proによるデバイス管理を行なっています。
西川先生いわく、 MDMで行うのは「デバイスの使用を制限するための管理」ではなく「授業の支援を行うための管理」であるとのこと。
具体的な活用シーンとして西川先生は以下を挙げました。
デバイスのパスコード紛失時の対応
授業を円滑に進行するためには、デバイスのロックを解除できず使いたいときに使えない…という生徒が出ないよう、防止策を用意することが重要です。
Jamf Proに生徒のデバイスを登録しておけば、リモートコマンドを用いて該当のデバイスのパスコードを初期化し、再設定を促すことができます。
通学時など万が一紛失してしまった時でも個人情報を保護
デバイスを紛失した際に最も不安なのは、デバイス内の個人情報が第三者に晒されかねないこと。
Jamf Proのリモートコマンドを用いれば、遠隔で該当のデバイスをロックしたりデータ消去を行なったりすることが可能です。
生徒の個人情報を保護する体制があることで、保護者も学校も安心して生徒のデバイス利用を促すことができます。
Appの自動アップデートによる円滑な授業進行
ASM(Apple School Manager)で一括購入したAppを、Jamf Proで各デバイスへ配布可能です。
Jamf Pro側でAppを強制的にアップデートするよう設定することにより、常に最新の状態でAppを利用することができます。
生徒と学校で共同してデバイス管理を行うことは、生徒の足並みをそろえて円滑な授業を行うだけでなく、生徒個人のプライバシーを保護する上でも非常に重要です。
他にも、同校ではGoogle Classroomやスクールワークを併用して生徒のデバイス操作状況を確認しており、教員の授業マネジメント力を最大限活かす環境づくりを行っています。
iPadを文房具にするために
学習を定着させるには、画面に触れるだけでなく手を使って書くことも重要だと西川先生は話します。
同校ではデバイス購入時、スタイラスペンまたはApple Pencilを必須アクセサリとしています。
デジタルデバイスの操作は指先で完結してしまいがちだからこそ、iPadとペンシルを掛け合わせて「書く」動作も組み込むことで学習の定着を図っています。
実例として、以下のようなデジタルとアナログそれぞれの強みを生かした授業活用をご紹介いただきました。
GoodNotes 6でiPadをノート代わりに
同校ではデジタルノートApp・GoodNotes 6を用いて、iPadをノートやホワイトボードとして使用しているとのこと。日常的に行なっているアナログ作業をデジタルに置き換えることで、デバイスを自然と手に馴染ませることができます。
GoodNotes 6はApp storeにて配信されており、無料でトライアルいただけます。この機会にぜひお試しください!
iPadの画面分割機能で作業効率化
iPadの画面分割機能(Split View)を生かして、一画面に問題用紙と解答用紙を表示。アナログだとプリントを印刷する手間のかかるところを、問題用紙のデータを配信するだけで解消できます。
また、体育の授業でお手本のフォームと自身のフォームを並べて比較することで、課題の発見・改善に繋げるなど、多様な活用方法があります。
また、独自のアイデアでiPadを活用する生徒も多いとのことで、同校ではiPad=文房具の感覚が定着しつつある様子が伺えました。
まとめ
西川先生いわくICTを活用した授業を促進するために重要なのは、最初から完璧な授業を目指すのではなく、挑戦と軌道修正を繰り返すこと。
「教師のICT指導力は最初こそ低いかもしれないが、それは継続することで必然的に伸びてくるもの。批判的な思考を一度置いて、まずは取り組んでみることが大切」とお話しいただきました。
同校へのiPad導入事例の詳細は別の記事でご紹介しておりますので、そちらも是非ご参照ください!
iPad導入事例 兵庫県立御影高等学校 様記事は2024年9月20日現在の内容です。
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