Macのモデルはどう選ぶ?ビジネス活用シーンとMacモデル比較
Macの選択肢はさまざま。
チップやメモリ、デスクトップorノートブックなど、企業で使う最適なMacがどれかお悩みの方も多いはず。
そこで今回は、最新のM3チップ搭載MacBook Airを含むモデル比較と、それぞれのモデルのビジネス活用シーンをご紹介します。
目次
Macのラインナップ
2024年3月、M3チップ搭載のMacBook Airが発表され、M3チップ搭載のモデルが3種類に増えました。2020年にM1チップが登場してから4年が経った今、現行モデルのMac 6種類すべてがAppleシリコン搭載となっています。
そもそもMacって6種類もあるの?という方向けに、まずは現行製品のラインナップを確認しましょう。
MacBook Air | MacBook Pro | iMac | Mac mini | Mac Studio | Mac Pro | ||||||
ノートブック | デスクトップ | ||||||||||
チップ | M2 | M3 | M3 | M3 Pro | M3 Max | M3 | M2 | M2 Pro | M2 Max | M2 Ultra | M2 Ultra |
ディスプレイ | 13インチ 15インチ |
14インチ 16インチ |
24インチ | - | - | - | - | - |
チップ・ディスプレイの大きさだけでも様々な選択肢がありますね。
ビジネス利用において、リモートワークや外出先でMacを使うことが多い場合はMacBook AirやMacBook Proなどのノートブックが、より高速な処理が必要な場合はハイエンド機と呼ばれるMac StudioやMac Proなどのデスクトップが選ばれることが多いです。
ここからはノートブックとデスクトップに分けてみていきましょう。
2種類の持ち運びやすいノートブック
エントリーモデルにぴったりのMacBook Air
初めて「MacBook Air」と呼ばれるモデルが登場したのは2008年。当時のキャッチコピー「世界で最も薄いノートブック」から伺えるように、MacBook Airは軽さと薄さ、すなわち持ち運びやすさを特長とした製品です。
2024年3月にM3チップを搭載したMacBook Airが発表されたので、現行モデルはM2チップ搭載とM3チップ搭載の2種類となりました。M3チップは、世界で初めて3ナノメートルプロセステクノロジーと呼ばれる技術を使って作られたPC向けのチップで、速度と効率性がM2チップよりさらに向上しています。
M3チップ搭載MacBook Airは、M1チップ搭載MacBook Airと比較して最大1.6倍、IntelベースのMacBook Airと比較すると最大13倍も高速になりました。
Macの中ではもっともリーズナブルなモデルのため、エントリーモデルとして選ばれることが多いMacBook Air。外回りの多い営業部門や細かい資料作成をするバックオフィス部門におすすめです。株式会社Tooでも新入社員にMacBook Airを貸与し、そのまま配属後も使っています!
最新MacBook Airについてさらに詳しく持ち運び&パワーどちらも叶えるMacBook Pro
対するMacBook Proは、その名のとおりプロフェッショナルな作業にも向いている製品で、「持ち運べて重い作業もできるMacが欲しい!」というニーズにぴったりです。
長時間Macを使って作業をする方や、複数のソフトをたくさん立ち上げて動かすような方におすすめのMacBook Pro。ディスプレイも最大16インチのため、大きな画面を求める方にも最適です。
M3チップ搭載のMacBook ProはM3・M3 Pro・M3 Maxの3つの選択肢があり、この順に処理速度が速くなります。
業務で簡単な動画編集・デザインを行う方やWebアプリケーション開発・システム開発をするエンジニアにおすすめなのが、M3搭載のMacBook Pro。そこからさらに負荷の高い作業、例えばプロフェッショナルな撮影現場や映像編集でよく使われているのが、M3 Pro搭載のモデルです。M3 Max搭載のMacBook Proは、4Kや8Kの動画素材を何本も重ねて編集したり、細かいメッシュの3Dモデルを動かすような、ハイパフォーマンス重視の方におすすめのモデルです。バッテリーも長持ちでポータブルなので、MacBook Proを屋外の撮影現場に持っていってその場でプレビューしたあと、スタジオに持ち帰って編集するなんてことも可能です。
MacBook Proについてさらに詳しくデスクトップ型のMacは4種類
つづいて、据え置きタイプのMacはどうでしょうか。先ほどより詳しい比較表を作ってみました。
iMac | Mac mini | Mac Studio | Mac Pro | ||||
販売開始年月 | 2023年10月 | 2023年1月 | 2023年6月 | 2023年6月 | |||
チップ | M3 | M2 | M2 Pro | M2 Max | M2 Ultra | M2 Ultra | |
CPU | 8コア | 8コア | 10コア 最大12コア |
12コア | 24コア | 24コア | |
GPU | 8コア | 10コア | 10コア | 16コア 最大19コア |
30コア 最大38コア |
60コア 最大76コア |
60コア 最大76コア |
Neural Engine | 16コア | 16コア | 16コア | 16コア | 32コア | 32コア | |
メモリ帯域幅 | 100GB/s | 100GB/s | 200GB/s | 400GB/s | 800GB/s | 800GB/s | |
ストレージ | 256GB 最大1TB |
256GBまたは512GB 最大2TB |
256GBまたは512GB 最大2TB |
512GB 最大8TB |
512GB 最大8TB |
1TB 最大8TB |
1TB 最大8TB |
メモリ | 8GB 最大24GB |
8GB 最大24GB |
16GB 最大32GB |
32GB 最大96GB |
64GB 最大192GB |
64GB 最大192GB |
2024年3月現在、デスクトップ型のMacのうち、最新のM3チップが搭載されているのはiMacのみ。今後も順次入れ替わっていくと考えられます。
ディスプレイ一体型のiMac
デスクトップ型の中では唯一、ディスプレイも一体となっているiMac。24インチのRetinaディスプレイは4.5Kの解像度と500ニトの明るさを誇り、繊細かつ鮮やかに映し出します。
大きな画面での作業が基本となるような、ウェブデザイナーやエディトリアルデザイナー、イラストレーターの方はもちろん、最新のM3チップ搭載なので、映像編集をする方にもおすすめです。最大7色から選べるカラフルなボディの見た目も美しく、ショールームに設置したりコールセンターのPCをiMacで揃えたり、といった使い方もいいですね。
コンパクトなMac miniとMac Studio
例えば「27インチの画面でA3見開きの印刷物のデザインをしたい」というように、サードパーティー製の周辺機器を接続することが前提の場合は、Mac miniやMac Studioが選ばれることが多いです。柔軟にカスタマイズができるということもあって、デスクトップ型のMacの中では比較的人気のモデルと言えるでしょう。
Mac miniとMac Studioはどちらも箱型ですが、Mac miniは高さ3.58cm、Mac Studioは高さ9.5cmと、Mac miniの方がよりコンパクトです。デスクの上に外付けディスプレイなどの周辺機器と一緒にMacを置く際、なるべく小さい方がよいという場合はMac miniの方が良さそうです。
ただ、Mac miniはM2またはM2 Pro搭載、Mac StudioはM2 MaxまたはM2 Ultra搭載と、チップが異なるため、パワー重視の場合はMac Studioの方が適切かもしれません。
また、接続性にも違いがあり、Mac Studioの方がMac miniよりThunderbolt 4ポートの数が多く、USB-CポートやSDXCカードスロットもついています。Mac Studioは2022年の初登場時「ユーザーが夢のスタジオを作るために必要なすべてのものを得られるよう設計した」と謳われており、特に映像制作や音響制作など、プロクリエイター向けのMacとなっていることが分かりますね。
ピークパフォーマンスを重視するならMac Pro
Mac ProはM2 Ultra搭載のモデルで、CPUやGPU、メモリ、ストレージはMac Studioと同じスペックなので、「ハイエンドモデルが欲しいけれど、Mac ProとMac Studioどちらを選べばいいの?」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
以下に、2つのモデルに備わっているポート・スロットをまとめてみました。
Mac Studio(M2 Ultra) | Mac Pro | |
Thunderbolt 4ポート | 6 | 8 |
10Gb Ethernetポート | 1 | 2 |
USB-Aポート | 2 | 内部接続 1、追加接続 2 |
HDMIポート | 1 | 2 |
3.5mmヘッドフォンジャック | 1 | 1 |
シリアルATAポート | - | 2 |
SDXCカードスロット | 1 | - |
PCI Expressカードスロット | - | 7 |
詳細な比較は省略しますが、Mac Proの方がポート数が多く、より接続性に優れていると言えそうです。特に、Mac ProにはPCI Expressカードスロットが7基あるので、デジタル信号処理(DSP)カードが必要なオーディオのプロや、シリアルデジタルインターフェイス(SDI)入出力カードが必要なビデオのプロにおすすめです。
また、Mac Proは高さ52.9cm×幅21.8cm×奥行き45.0cm、重さ16.86kg(タワー型の場合)と、Mac miniやMac Studioと比ベて倍以上の大きさがあります。コンパクトさにはかけますが、大きい筐体ならではのメリットもあります。
Mac Proの大きな筐体の中は空間に余裕があり、冷却ファンもMac Studioより多く備わっているため、同じ負荷をかけ続けた場合の処理速度に差が出る可能性があります。例えば動画編集時にレンダリングをすると、重いデータほど時間がかかりますが、初速は同じでもn時間後の処理速度はMac Proに軍配が上がりそうです。
Mac Proについてさらに詳しくまとめ
今回のブログでは、Macの各モデルの特徴と選ぶポイントについて紹介しました。
-
予算
-
持ち運びの有無
-
動かすソフトウェアやアプリケーションに必要な処理能力
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ディスプレイの有無/大きさ
-
見た目
-
周辺機器との接続性
-
ピークパフォーマンス
などが選ぶ際の判断基準になるので、優先したい項目に応じて機種を選定するとよいでしょう。
企業においては決まった予算内に収める必要があるため、「スペック的に欲しいモデルが予算オーバーしてしまう…」ということもあるかもしれません。残存価値の高いApple製品を価格を抑えて導入できる特別なリース「Apple Financial Services」もありますので、法人でMacの導入をご検討の方はぜひご相談ください。
Apple Financial Services(AFS) 残価設定リースのご提案記事は2024年4月 5日現在の内容です。
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