M4チップ搭載MacBook Pro登場!新Mac miniと新iMacも。
新発表のMac、何が変わった?
2024年10月28日から30日にかけて、新しくM4チップが搭載されたiMac、Mac mini、MacBook Proが発表されました。
すでにiPad Proに搭載されているM4チップに加えて、M4 ProとM4 Maxも登場。各新製品がこれまでとどう違うのか、ご紹介します。
M4ファミリーにM4 ProとM4 Max追加
Macに搭載されるAppleシリコンは、2020年に登場したM1から数えて4世代目になりました。一世代前のM3チップと、M4ファミリーの違いがわかるよう、比較表にしてみました。
M4 Max (新たに登場) |
M4 Pro (新たに登場) |
M4 (2024年5月登場) |
M3 (2023年登場) |
|
搭載Mac(2024年11月時点) | MacBook Pro |
MacBook Pro Mac mini |
MacBook Pro Mac mini iMac |
MacBook Air |
高性能CPUコア |
最大12コア |
最大10コア | 4コア | 4コア |
高効率CPUコア | 4コア | 4コア | 6コア | 4コア |
GPU | 最大40コア | 最大20コア | 10コア | 最大10コア |
メモリ帯域幅 | 最大546GB/s | 273GB/s | 120GB/s | 100GB/s |
今回新しく発表されたM4 ProとM4 Maxは、Thunderbolt 5に対応しており、さらに高速なデータ転送が可能となります。M4チップの特徴については、初登場時のブログ「M4チップ登場!新しいiPad ProとiPad Airはここが違う!」でも解説していますが、CPU/GPU/メモリ帯域幅が進化し、電力効率がさらに向上しました。これにより、負荷の高い作業をさらに高速にできるようになったといえます。M4 Maxは、最新のAI対応のWindowsパソコン用チップより最大で4倍速いパフォーマンスを実現するとのこと。(※1)
M4ファミリーは、2024年10月から利用可能になった(※2)AI、Apple Intelligence のためのチップと言われています。Apple Intelligenceは、ユーザの個人情報を守るためローカルのオンデバイス処理を必要とするので、これまで以上に高速な処理が可能なチップ、M4チップが登場しました。
新しいMacは、機械学習の処理を行うこと前提のいわゆる「AI PC」として、他社製品と比較しても高い水準といえます。詳細は、以前公開したブログ「AI PCとしてMacが最適な理由」をぜひご覧ください。
今回、M4ファミリーのチップが搭載されたMacは3種類。MacBook Pro、Mac mini、iMacです。ここからは、これらの新しいMacについてご紹介していきます。
MacBook Pro
M4チップ搭載でさらに高速な処理が可能
新しいMacBook Proは以前のモデルと比較してどのくらい処理が速いのか?気になる方も多いと思います。
Apple公式サイトでは、M4チップ搭載14インチMacBook Proと、M1チップ搭載13インチMacBook Proの比較をしたテスト結果が載っています。(※3)それによると、M4チップ搭載MacBook Proは、M1チップ搭載モデルと比較して最大3.4倍高速になりました。
また、Premiere Proを使ってビデオ編集を行った際のパフォーマンスも、以前のモデルよりさらに高速になったという結果も出ています。(※4)Intel Core i7搭載のMacBook Proと比べて、M4チップ搭載モデルは9.8倍高速になりました。
まだIntel搭載やM1チップ搭載モデルのMacBook Proをお使いの方は、この機会に新しいMacBook Proに買い替えてみると、その速さと電力効率に驚くかもしれません。
そして、M4 ProチップまたはM4 Maxチップ搭載のMacBook Proは、Thunderbolt 4の代わりにThunderbolt 5ポートが備わっています。Thunderbolt 5は、Thunderbolt 4の2倍以上となる、最大120GB/sのデータ転送速度をもたらします。AI(機械学習)、動画編集、ソフトウェア開発など、より大きなファイルサイズで作業をするプロユーザーには、M4 ProチップやM4 Maxチップ搭載のMacBook Proがおすすめです。
標準メモリが16GBに
これまで、MacBook Proのメモリは8GBが標準でした。そのため、Adobeのソフトを複数立ち上げてマルチタスクを行うようなクリエイティブユーザーや、重たいデータを扱うようなプロユーザーは、購入時に16GBへメモリを増設する必要がありました。
今回発表されたM4チップ搭載MacBook Proは、16GBのメモリが標準となっています。
弊社からMacBook ProやMacBook Airをビジネスユースで調達される法人のお客様も、エンジニアやデザイナー向けに16GBを選択されるケースが多かったので、そういう方にとっては朗報ですね。
また、MacBook Proだけでなく、現行モデルのMacBook Air(M3)の標準メモリも、8GBから16GBに変更されました。価格は据え置きなので、安価なモデルのノートブック型Macを希望する場合は、MacBook Airもおすすめです。
株式会社Tooでは、企業向けにMacBook ProやMacBook Airなどの人気モデルを、企業専用在庫としてご用意しております。従業員のMac調達をご検討の方は、ぜひお問い合わせください。
※在庫状況は日々変動します。タイミングや台数によっては在庫が払底している場合もあります。詳細はお問い合わせください。
Mac mini
コンパクトなデスクトップ型MacであるMac miniも新しくM4搭載モデルが発表されました。2023年に前世代が発表されてから1年10ヶ月ぶりの新世代。以前のモデルと比べてみましょう。
Mac mini(M4) | Mac mini(M2) | |
発表年月 |
2024年10月 | 2023年1月 |
サイズ | 12.7cm×12.7cm 高さ5.0cm |
19.7cm×19.7cm 高さ3.58cm |
チップ | M4 または M4 Pro | M2 または M2 Pro |
メモリ | 16GB〜64GB | 8GB〜32GB |
ポート (前面) |
USB 3に対応するUSB-Cポート×2 3.5mmヘッドフォンジャック |
なし |
ポート (背面) |
ギガビットEthernetポート HDMIポート
M4の場合: Thunderbolt 4(USB-C)ポート×3 M4 Proの場合: Thunderbolt 5(USB-C)ポート×3 |
USB-Aポート×2 3.5mmヘッドフォンジャック ギガビットEthernetポート HDMIポート
M2の場合: Thunderbolt 4(USB-C)ポート×2 M2 Proの場合: Thunderbolt 4(USB-C)ポート×4 |
まず特徴的なのがサイズ。Mac miniという名前のとおり小型のデスクトップ型Macですが、幅×奥行きが前のモデルより7cmもサイズダウンとなりました。高さは1cmほど高くなったとはいえ、机上に置いたときのコンパクトさは増したのではないでしょうか。
コンパクトになったぶん、排熱構造も新しくなりました。底面から取り込んだ空気をシステムの各階層に流し、底面背部から排気するサーマルアーキテクチャを採用しています。
新しいMac miniはM4チップ搭載のため、MacBook Pro同様、前のモデルよりさらに高速になりました。Apple公式サイトによると、M4 Pro搭載Mac mini上で、Blenderでの3Dレンダリングを行った際、M2 Pro搭載Mac miniと比較して最大2.9倍高速という結果が出たとのことです。古いモデルをお使いの方は、この機会に新しいMac miniへの入れ替えを検討してみても良いかもしれません。
また、Appleは2030年までにすべてのAppleデバイスをカーボンニュートラルにすることを目標に掲げており、新しいMac miniはApple初のカーボンニュートラルなMacとなりました。全体の50パーセント以上に再生素材を使用、筐体に100パーセント再生アルミニウムを使用しています。また、Mac miniの製造に使用する電力は100パーセント再生可能電力から調達され、輸送における排出量を削減するため、より低酸素な郵送手段が優先的に利用されています。こういった取り組みによって、新しいMac miniのカーボンフットプリントは80パーセント以上削減されました。(※5)
iMac
新しくM4チップ搭載のiMacも発表されました。こちらも、前のモデルと比べてみましょう。
iMac(M4) | iMac(M3) | |
発表年月 | 2024年10月 | 2023年10月 |
サイズ | 24インチディスプレイ | 24インチディスプレイ |
チップ | M4 | M3 |
メモリ | 16GB〜32GB | 8GB〜24GB |
カメラ |
12MPセンターフレームカメラ |
1080p FaceTime HDカメラ |
カラー | 7色展開
・ブルー |
7色展開
・ブルー |
iMacも、MacBook ProやMac mini同様、標準メモリが16GBとなり、最大32GBまで増設が可能です。新しく12MPセンターフレームカメラが搭載されたので、ビデオ通話でスピーカーがビデオの中央に収まるようにできたり、広角レンズで机の上も同時に表示するデスクビューを使ったりできます。学校のPC教室に置かれることも多いiMacですが、M4チップ搭載により、さらに高度なクリエイティブ作業やプログラミングの学習ができるようになりました。
まとめ
今回発表になったM4チップ搭載MacBook Pro、Mac mini、iMacについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
最新のAppleシリコンであるM4チップを搭載したMacなら、かなり高負荷の作業、例えば3Dモデリングや4Kビデオの編集も可能になります。新たに3つのモデルに搭載されたので、持ち運び前提ならMacBook Pro、コンパクトさ重視ならMac mini、ディスプレイやマウス・キーボードなど一体感のあるデスクトップを使いたいならiMacと、ニーズに合わせて選ぶことをおすすめします。
日本語版の公開も期待されているApple Intelligenceへの期待も高まりますね。
株式会社Tooは、法人向けApple正規販売店です。企業・教育機関にて、新しいMacBook Pro、Mac mini、iMacの調達をご検討されている方はぜひご相談ください。
Apple製品の法人導入について問い合わせる注記
※1:特定の業界標準ベンチマークを使用し、2024年10月にAppleが実施したテスト結果によります。AI対応のWindowsパソコン用チップのパフォーマンスデータは、Core Ultra 7 258V搭載MSI Prestige 13 AI+ Evo(A2VMG-014US)のテスト結果です。
※2:Apple Intelligenceは、2024年11月現在、米国英語のみの対応です。日本語を含む英語以外の対応は2025年以降になるとされています。
※3:32GBのRAMを装備した10コアCPU、10コアGPUのApple M4搭載14インチMacBook Pro試作モデルと、16GBのRAMを装備した8コアCPU、8コアGPUのApple M1搭載13インチMacBook Pro量産モデルを使用し、2024年8月から10月にAppleが実施したテスト結果によります。すべてのシステムに2TBのSSDを実装。M4搭載モデルではハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングを利用し、リリース前のBlender 4.2.2で403.9MBの3Dシーンをレンダリングしてテストを実施。パフォーマンステストは特定のコンピュータシステムを使って実施したもので、MacBook Proのおおよその性能を示しています。
※4:32GBのRAMを装備した10コアCPU、10コアGPUのApple M4搭載14インチMacBook Pro試作モデル、24GBのRAMを装備した8コアCPU、10コアGPUのApple M3搭載14インチMacBook Pro量産モデル、16GBのRAMを装備した8コアCPU、8コアGPUのApple M1搭載13インチMacBook Pro量産モデル、Intel Iris Plus Graphics 645と16GBのRAMを装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルを使用し、2024年8月から10月にAppleが実施したテスト結果によります。すべてのシステムに2TBのSSDを実装。H.264メディアを含む3分27秒のプロジェクト(3,840x2,160解像度、毎秒30フレーム)を使用し、Adobe Premiere Pro 2024 v24.6.1でシーン編集の検出を実行してテストを実施。パフォーマンステストは特定のコンピュータシステムを使って実施したもので、MacBook Proのおおよその性能を示しています。
※5:2024年8月にAppleが実施したテスト結果によります。詳しくはapple.com/jp/safariをご覧ください。
記事は2024年11月13日現在の内容です。
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