「何気なく使っていた素材が商用利用してはいけないものだった」、「印刷部数や閲覧数によって使用するライセンスタイプが変わることは知らなかった」...という方もいるのではないでしょうか。今回はアドビのストックフォトサービスAdobe Stockのライセンス種類の解説と、使用する上で注意すべき点をご紹介します。
Adobe Stockとは、2億点以上(※2021年12月現在)のロイヤリティフリーの素材が収録されているアドビのストックフォトサービスです。Adobe Stockには現在以下の種類の素材があります。
・写真
・イラスト/ベクター素材
・ビデオ
・オーディオ
・テンプレート
・3D素材(モデル/テクスチャ等)
・無料素材
Adobe Stockの素材はすべて「ロイヤリティフリー」です。ロイヤリティフリーとは、作品を使用できる権利を一度購入すれば、使用期限や使用地域に制限がなく利用できるものです。そのためひとつの素材を複数の媒体で使用することも可能です。ライツマネージドと呼ばれる、特定条件下でのみ使用できる素材と違って、比較的自由度が高くなっています。
Adobe Stockには用途に合わせて以下3つのライセンス形態から素材を選んで利用します。
・通常ライセンス
・強化ライセンス
・拡張ライセンス
それぞれ何が違うのかをざっくりまとめた表をご覧ください。
サブスクリプションプラン/クレジットパックの違いについてはこちら
通常ライセンス
Adobe Stockのほとんどの写真・イラスト・ベクター素材は通常ライセンスに属しています。サブスクリプションプランで購入できるのは通常プランライセンスのみです。
強化ライセンス
素材を使った制作物に50万部以上の露出が見込まれる場合は、強化ライセンスを使用します。強化ライセンスはクレジットパックでのみ購入可能です。また、Adobe Stockが一定条件で使い放題の「Adobe Creative Cloud Proエディション」で使用できる素材はすべて強化ライセンスです。
Adobe Creative Cloud Proエディションについての記事はこちら
加えて、ビデオ・プレミアムコレクション※1・エディトリアル※2といった素材はすべて強化ライセンスです。
拡張ライセンス
通常・強化ライセンスで取得した素材は、その素材がメインで商品になるような利用はすることができません。それが可能なのは、拡張ライセンスのみです。こちらもクレジットパックでのみ購入できます。
ライセンス規約上特に注意すべきは以下3点です。
1、商用利用でエディトリアル素材を使わない
2、50万部以上の露出が見込まれる場合には強化/拡張ライセンスを使う
3、素材そのものが商品価値になるような利用の際は拡張ライセンスを使う
特に1番では、誤用を防ぐために、Adobe Stockの検索機能で絞り込みをすると安心です。Adobe Stockの検索フィルターの中に「使用権限」という項目があるので、そちらの「商用」のみにチェックを入れるとエディトリアル素材を除くことができます。
企業での使用ならAdobe Stockグループ版がおすすめです。Adobe Stockグループ版とは、企業やグループで利用するための契約形態です。
素材を共用利用できるので、1つの素材を利用して複数人で制作物を作成できます。また素材の権利は企業に帰属するので社内のどの方でも利用が可能で、素材の取得履歴が一目でわかるため同じ素材を重複して購入する心配もありません。これらの機能は個人版にはありませんが、グループ版にすれば個人版と同額でご利用になれます。企業で利用される際はぜひご検討ください。
注意すべき点を抑えておけば、ロイヤリティフリーの素材が使えて便利なAdobe Stock。お仕事の効率が上がること間違いなしです。
ライセンスの見直しの際には、アドビ取り扱い30年以上・経験豊富なスタッフの多いTooにご相談ください。 Tooはアドビ正規販売代理店 最上位のプラチナリセラーです。
法人版限定のディスカウントもあります。
ありがとうございました。
今後も最新情報やTIPSなど配信していきますので、ぜひご覧ください!
記事は2022年2月16日現在の内容です。